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253:なんだってんだよー! ページ5

「サトシ、よく分かるね」


関心した様子で呟いたAに、サトシは罰が悪そうに言った。


「ごめんな、A」
「大丈夫だよ、全然。ジュンも落ち着いた?」
「ああ。わり、ちょっと熱くなってた」
「なら良かった。…でも、どうして2人はそんなに揉めちゃったの?」


Aが聞いたのは、純粋に気になったからだ。
サトシとジュンは互いに顔を見合わせ、しばらく視線を交わしていたが…やがて同時に首を捻った。


「…何でだっけ?」
「サトシ分かってなかったのかよ。まあ俺もだけど」


同じ表情でぽかんとする2人に可笑しさがこみ上げてきて、Aは吹き出してしまった。
自分達のせい(8割方ジュンのせいだが)で振り回してしまった彼女の笑った顔を見て、サトシとジュンのぽかん顔が安堵のものへと変わる。


「…うっし、じゃあ気をとりなおして行くか!」
「おう!」
「うん!」


ジュンの音頭で手を挙げた3人は、今度こそ争うことなくテナントを回り始めた。









さすが大規模なショッピングモールというべきか、一般的な道具の取り扱いまで幅広い。
トレーナー向けの商品が並ぶエリアに着いた3人は、その大きさに揃って感嘆のため息を零した。


「すっげー!」
「こんなにたくさんあるんだな…」
「大きいね」


目をキラキラさせているジュンは、忙しなく辺りを見回していたが、ある一点に何か見つけたらしくダッシュの構えに入った。


「よっしゃ、掘り出しもの見つけるぜー!!」


そのまま、サトシとAを置き去りに、陳列棚の中へ消えて行った。


「あ、おいジュン!」


サトシが呼び止めるも、ジュンが足を止めることはなかった。自分達をここまで連れてきておいて自分から離れてしまうとは、慌ただしいというか、自由奔放というか。


「ジュン、行っちゃったね」


苦笑いしながらAが言うと、サトシも同じような表情を返した。

タケシとヒカリとは既に逸れてしまっているが、唯一ケンゴとの連絡手段を持っているジュンと離れるわけにはいかない。かといってずっとここで立っているというのもいただけないので、この辺りから外れないように見て回るしかないようだ。


「仕方ない奴だなぁ」
「ピカ」
「私達も見て回る?」
「そだな。ぐるぐるしてる内にジュンと合流できるかもしれないし」

254:きらきら ▼→←252:なんだってんだよー!



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こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» そうですね!もう進化したので『(元)イーブイ、頑張る』といった感じです(笑)そして相変わらず勘が鋭いですね!ご名答です!リーフィアは新しい技を覚えたのですが…それが何かは次のお話で! (2016年12月27日 14時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
クローバーハート - おおっ!イーブィからリーフィアになったね!イーブィ、頑張る!から変わってリーフィア、頑張る!みたいになった感じ気分だよ!(笑)新しい技も覚えたのかな?('∇`)まさか…ソーラービーム…だったりして?(ーωー) (2016年12月27日 10時) (携帯から) (レス) id: d08ee1eb1c (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» 残りHPが少ない状態で仲間を呼ばれてぎゃあああああ(O_O)ってなったことはありますが、珍しいポケモンに会ったことはないですね…。そして絵も見てくださってありがとうございます!小説を書くのも絵を描くのも好きなので、両方上手くできるように頑張りたいです! (2016年12月26日 8時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
クローバーハート - あなたは野生のポケモンの仲間呼ぶ所はよく現れましたか?('∇`;)絵相変わらずに上手いねぇ!パソコンを使って作ったみたいね。サンタさんとか何かのコスプレを着た姿は無いね…(´ω`)サトシのピカチュウは居ないね…。 (2016年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: d08ee1eb1c (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» 私はまだストーリーをゆっくり進めている最中なので、そういった楽しみ方に憧れます!クローバーハート様のところに理想のピカチュウがやってきますようにo(^▽^)o長文失礼いたしました! (2016年12月25日 13時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こうもり | 作成日時:2016年12月11日 18時

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