284:町から町へ ▼ ページ37
Aはサトシやタケシ、ヒカリと一緒に奪われたモンスターボールの袋を係員のところへ運んでいった。
ありがとうございます、と頭を下げる係員達にこちらこそ、と返していると、避難誘導を行なっていたコーディネーター達が帰ってきた。
「良かった…無事に取り返せたのですね」
「あんたらならやってくれると思ってたよ」
「失敗するんじゃないかってヒヤヒヤしてたけど、杞憂だったみたいね」
「ヒカリ、サトシ、みんなもありがとう!」
「良かったあ!サンキューな!」
彼らも袋から自分のモンスターボールを回収する。すると残るのは、ロケット団に騙された他のトレーナー達のモンスターボールだ。よほど上手くやってのけたらしく、かなり数が多い。
「後はこれをトレーナーに返すだけだな」
「結構多いね」
サトシとAが袋を覗きながら言うと、ケンゴが袋の口を自分の方に引き寄せて言った。
「それは僕達がやっておくよ」
「え、でも」
「いいんだよ、サトシ。僕達の仲間を取り返してくれたのは君達なんだから、このくらいさせてよ。それにさっきのバトル結構激しかったみたいだし、早くポケモンセンターに連れて行って上げた方がいいんじゃない?」
そう言われてしまえば、ケンゴの言葉に甘えるより他なかった。
「ヒカリ、後はあたし達に任せて行ってきな」
「このくらいのお礼なら、して当然でしょう?」
「私も仕事ですから。どうぞ、皆さんはポケモンを休ませてあげてください」
ノゾミ、ウララ、ナオシも同意見のようだ。
サトシ達は顔を見合わせると、彼らに向かって礼を言った。
「…じゃあ、そうさせてもらうよ。ありがとな、ケンゴ!それからみんなも」
「ありがとう!またどこかの大会で会ったときはよろしくね!」
「お言葉に甘えて、お先に失礼します」
「ありがとう、お世話になりました」
サトシ、ヒカリ、タケシ、Aが頭を下げて別れようとすると、ひょっこりジュンが顔を覗かせた。
「あ、俺出口まで送ってくよ。元々お前らをここに誘ったのって俺だし。…んだよケンゴ、そんな顔すんなって。一人だけサボったりしねーよ!」
ケンゴと軽口を叩き合ったジュンに送られ、ショッピングモールの出口まで降りる。
ジュンはエントランスまで降りてくると立ち止まり、別れを告げるように片手をあげた。
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こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» そうですね!もう進化したので『(元)イーブイ、頑張る』といった感じです(笑)そして相変わらず勘が鋭いですね!ご名答です!リーフィアは新しい技を覚えたのですが…それが何かは次のお話で! (2016年12月27日 14時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
クローバーハート - おおっ!イーブィからリーフィアになったね!イーブィ、頑張る!から変わってリーフィア、頑張る!みたいになった感じ気分だよ!(笑)新しい技も覚えたのかな?('∇`)まさか…ソーラービーム…だったりして?(ーωー) (2016年12月27日 10時) (携帯から) (レス) id: d08ee1eb1c (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» 残りHPが少ない状態で仲間を呼ばれてぎゃあああああ(O_O)ってなったことはありますが、珍しいポケモンに会ったことはないですね…。そして絵も見てくださってありがとうございます!小説を書くのも絵を描くのも好きなので、両方上手くできるように頑張りたいです! (2016年12月26日 8時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
クローバーハート - あなたは野生のポケモンの仲間呼ぶ所はよく現れましたか?('∇`;)絵相変わらずに上手いねぇ!パソコンを使って作ったみたいね。サンタさんとか何かのコスプレを着た姿は無いね…(´ω`)サトシのピカチュウは居ないね…。 (2016年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: d08ee1eb1c (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - クローバーハートさん» 私はまだストーリーをゆっくり進めている最中なので、そういった楽しみ方に憧れます!クローバーハート様のところに理想のピカチュウがやってきますようにo(^▽^)o長文失礼いたしました! (2016年12月25日 13時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こうもり | 作成日時:2016年12月11日 18時