23話 ページ23
紫「A、聞いたぞ。」
昼休み、科学準備室に呼び出されたAはそこで昼食を食べていた。
呼び出した本人は、Aに昼食を食べるよう伝えると、熱中して作業に取り組んでいる。
『ウッ…つっつまった…』
急に声をかけられたAは驚いて、ご飯が胸につかえたらしく、ドンドンと自分の胸をはたいている。
紫「ほら、お茶。」
ケントから差し出されたお茶を、ごくごくと喉に通せばようやく苦しみから解放されたらしい。
『何を…聞いたんですか？』
少し涙が浮かんだ目元を拭いながらケントに問いかけるA。
紫「仕事、また押し付けられそうになったんだって？」
『ああ。はい…』
紫「何で落ち込んでんだ？」
『だって、神生君達が助けてくれなかったら同じ事の繰り返しでしたし…』
紫「でも、ちゃんと断ろうとしたんだろ？」
『一応…』
紫「そんな落ち込むなよー。アキラと奏はAが頑張ってたって褒めてたぞ？」
ケントの言葉に、俯かせていた顔をあげたA。
『え…そうなんですか？』
紫「おう、ちゃんと変わろうって意志が見えたって。」
『そっ…そっか…良かったです…』
もごもごと口元を動かして、どこか嬉しそうなオーラを出すA。
そんなAにケントは無言で頭に手を乗せた。
『せ、先生？』
紫「俺も、Aが頑張ってるところ見たかったなー。」
『どうしたんですか？』
少し雰囲気のくらいケントを不思議に思うA。
だったが、ケントは次の瞬間には笑顔を浮かべていた。
紫「そうだ。今度の休み、先生とデートしよう。」
『へ…？でっでっでっ…デートおおお!?』
紫「おお、Aのそんなでかい声初めて聞いた。」
『先生っ何…すっとぼけたことを…!?』
紫「冗談だって。」
『冗談じゃなきゃ困ります。』
紫「けど、出掛けようってのは本当な？」
『出掛けるって…どこへ？』
ケントはAの髪をワシャワシャと撫でる。
紫「まあまあ、先生に任せなさい。」
『不安…』
紫「酷いなっ！まあ、これも改造計画の一環だから。」
『分かりました。』
紫「よし！決まり―。んじゃ、詳しい事はまた後でな。」
その言葉にAはコクンと頷いた。
紫「先生もご飯食べちゃおーっと。」
向かいに座ってご飯を食べ始めたケントを、長い前髪の間から少し眩しそうに見つめたAだった。
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炭酸(プロフ) - 剣城萌江さん» ありがとうございます(^^)こんな駄作ですが…先生をより好きになるお手伝いが出来て私は幸せです！ (2017年7月8日 10時) (
レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 最近リア友にアルスマグナを布教され、見事に沼にハマった新米メイトです。ケント先生推しなので最初からドキドキワクワクしました！これを読んでもっと先生のことが好きになりました(＊´ω`＊) (2017年7月6日 16時) (レス) id: 869f1bba53 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - あさべるさん» ただいまです！ありがとうございます(^^)読みに来てください！ゆっくりではありますが、書き始めてますので、気長にお待ち下さい(^_^;) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - アメさん» ご無沙汰してます。長らくお待たせしました(；´Д｀)お気遣いありがとうございます(^^)アメさんもお気を付けて！ (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - 韮さん» ただいまです！はい！のんびり楽しく頑張ります(^^) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炭酸 | 作成日時：2017年2月22日 0時
