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……気が重い
ようやく始まってしまった入学式
いつもは長いだけで殺意しかわかない校長の話も今日だけは永遠に終わるなと願う
これ終わったら俺の出番だ
「えーでは、今日からの学園生活を心から楽しんでくれることを願います」
終わってしまった……
何時もは指定席へ戻るのが物凄く遅くて、次のプログラムに進めない校長の移動も、今日は何故か滅茶苦茶早く感じる
嘘だろもう始まって(では、生徒代表、風峯嶺貴君より新一年生への式辞を…
マ ジ か
クソもういいやどうにでもなれ
半ばやけくそでステージに登り、台の上に置かれている紙を開き、練習どおり(そこまで練習はしていないが)礼をして読み始める
ーー
風峯「今日、入学してきた一年生の皆さんのこれからの飛躍を願って、お祝いの言葉とさせて頂きます」
何とか噛まずに終えた。足の震えは今でも顕在だが←
紙を元の位置に戻し、礼をして後段する
…すると体育館が割れるんじゃ無いかってくらいの大歓声が湧いた
「キャー!♡♡♡♡カッコいいー!!!」
…逃げよう
俺ははや歩きで入り口に逃げた
ーー
例の部活紹介が行われる、入学式とは違う方の体育館に向かう
やばい余韻で震えが←
俺は近くにあった柱に身を預け、地面に座り込んだ
まずい、足が機能しない
思ったより力が入らず、多分外から見たら産まれたての子鹿状態の足を何とか立たせて、目的地まで残りわずかの道を懸命に歩いた
ーー
普通なら三十秒で行けるはずの道を3分かけて歩いていって結果、体育館の扉に向かって崩れ落ちた←
そりゃすごい音がする訳で、扉の向こうからドタバタと足音が聞こえてきた
がらっと勢いよく開けられたもんだから、扉に全体重をかけていた俺の体は呆気なく崩れていく
…と思われたが
「……震えてるじゃん 嶺」
風峯「京…」
その体は京によって支えられる
赤葦「何?そんなに神経逆撫でされた?」
風峯「いや…思ったより大きく来た震えに体が驚いているだけ」
まぁ京の体温で落ち着きを見せているが
赤葦「嶺ってこんなにあがり症だったっけ?」
風峯「…わからない」
赤葦「……そっか
お疲れ」
風峯「…うん…」
京の体温にすっかり安心してしまった俺は、疲労から来た眠気に身を任せた
赤葦「……寝るなよ嶺」
風峯「……京の鬼畜」
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光ノ華(プロフ) - ゆうさん» 因みに呼び名の方は、「りょう」と呼びます。いえいえ、またわからない所があったら聞いてくださいね! (2019年2月17日 13時) (レス) id: ea33931369 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - りょうきですね。ありがとうごさいます。いえいえ、私が漢字に弱いだけなので! (2019年2月17日 11時) (レス) id: b7f069714a (このIDを非表示/違反報告)
光ノ華(プロフ) - ゆうさん» りょうきです!ごめんなさい……読みにくかったですよね…… (2019年2月17日 7時) (レス) id: ea33931369 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - すいません。私漢字に弱くて変更なしだと嶺貴ってどう読むんでしょう? (2019年2月17日 0時) (レス) id: b7f069714a (このIDを非表示/違反報告)
光ノ華(プロフ) - 分かりました!ありがとうございます(小声) (2019年2月13日 6時) (レス) id: ea33931369 (このIDを非表示/違反報告)
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