検索窓
今日:14 hit、昨日:71 hit、合計:548,275 hit

Story.40 ページ43

道を引き返し再び林が開けたところにあるのは先ほどの洞窟。



そこに見えたのは...心臓を抑えながら苦しそうに敵を睨みつける浮竹隊長と、それに襲いかかろうとする海燕さんの姿をした虚。



...発作か。こんな時に。



ただ幸いだったのは私からその距離が数10mであるということ。



コチラに気づいた虚が間に合わぬだろうと嘲笑いながら浮竹隊長に手をあげようとした。

ただその余裕は虚の誤算であった。

...私が誰に瞬歩を教わっていると思っている。


数10mなんて距離のうちに入らない。


私は瞬歩で海燕さんと浮竹隊長の間に移動した、次の瞬間海燕さんから伸び出た硬い触手と私の向けた刃がぶつかった。


「...っ!A!!何故戻ってきた!!」

発作で顔が真っ青な癖にすごい剣幕で怒鳴る浮竹隊長。

浮竹隊長の説教は、普段なら震え上がって隊長の目の前に正座しながら大人しく聞く所だが、今はそれどころではない。

「...隊長置いて本気で逃げるわけないじゃないですか。

...発作でしょ?薬持ち歩いてますよね。さっさと飲んで機動力戻してくださいよ」


...普段は言えないような嫌味を隊長に言いつつも、私が対峙しているのは、海燕さんの形をしたソイツである。

私なんぞ弱い兵隊ぐらいにしか思っていないのだろう。

「ヒヒヒヒッ、小娘が...!!大人しく逃げておけば良かったものを!わざわざ儂に喰われるため戻ってきたのか!!」

そう言って再び気色悪い笑を浮かべた直後、海燕さんの身体の至る所から出ている触手が一斉に私に襲いかかった。




...けれど、冷静な目でソイツを見れるようになった今、それは最早敵ではなくて。


触手を1本1本斬り捨てていけば、どんどん余裕をなくしていく相手の虚。

...余裕がなくなれば出来るのは沢山の隙であって。


この程度か。この程度のやつがずるい手を使って海燕さんを。




そう思うと目の前の虚が海燕さんにしたことに無性に腹が立ってきた。


始解する...飢餓王の力を借りるまでもなかった。
どうしてもっと早くこの場に戻らなかったのか。

決着をつけなければ。助けなければ。

そう感じた私は覚悟を決めて。





...容赦なく海燕さんの身体を、肩から脇腹にかけて斬りつけた。

Story.41→←Story.39



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (266 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
619人がお気に入り
設定タグ:BLEACH , 十三番隊   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

明里香(プロフ) - 35話、関わりんときじゃなくて、関わらんときです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 34話、浮竹隊じゃなくて、十三番隊です。個人名で隊の名前を呼んだりしません。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、予告道理じゃなくて、予告通りです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話、頬ずえじゃなくて、頬杖です。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 煉海さん» ...イヅルは...毒舌ですよ?(願望)イヅルに罵られてみたいなぁ... (2018年1月16日 20時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:近藤。 | 作成日時:2017年2月26日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。