Story.34 ページ37
以前私は浦原さんに「流魂街出身の死神には大抵生前の記憶はないっすよ」と、こんなことを聞いたことがあった。
けれど、ルキアなら覚えているかも...と期待してしまった自分も確かにそこにいて。
自分のことを彼女が覚えてないのが現状であるのが何とも虚しかった。
「...やっぱり覚えてないのか」
「え?」
「いや...何でもないよ、私は浮竹隊の宮本Aです。よろしくね、ルキア。」
「こちらこそ、A殿」
「...殿は止めよう殿は」
「はぁ...でもA殿は席官ではなさらぬか」
「そうだけど、そうじゃなくて!!」
「...?」
...記憶についてはもう諦めをつけよう。
しかし、次なる問題は今のルキアと私が完全に上司と部下であること。
...彼女が敬語で話しかけてくるのも当然といえば当然なのだ。
けれど友達に突然、殿と敬語で喋られてみろ。たまったもんじゃない。
オマケに相手はルキアだ、ルキア。彼女の頑固さは私が一番よく知っている。
...どうしたものか。頭を悩ませていると、救世主が。
「席官サマ、元気か?」
「コイツが元気じゃないわけないじゃないか。地球の滅亡より非現実的だと思うね。」
「もー、吉良くんも阿散井くんも素直じゃないんだから。2人がAのこと心配しちゃってさ、会いに来たよ」
「...テメーが一番、Aが先輩にいじめられてたりしたらどうしよう!、とか言って心配してたろ雛森」
「なっ...そんなこと言ってないもん!」
そう言いながらバタバタとやって来たのは霊術院の制服に身を包んだ3人組で。
「相変わらずだなぁ、元気?桃、恋次、イヅル」
それは、霊術院時代の懐かしい友人達であった。
しかも...
「...恋次!?」
「...ルキア!?お前も浮竹隊だったのか」
ルキアと恋次が幼なじみであると言うハプニング付き。
これを利用しない手はないだろう。
「私も恋次達と同期なんだよね。まあ、私はイヅル達とは違って
...だからさ、お硬い敬語はなしにしよ?
私はルキアと友達になりたい」
「...それが懸命だと思うよ。Aの部下なんてこき使われるのが目に見えてるし、避けられるなら避けた方がいい。」
「イヅル、喧嘩売ってる?」
「先に売ってきたのは君じゃないか」
とまあ、言い争いもそこそこに、改めて友達として無事浮竹隊にルキアを迎え入れることが出来たのだ。
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明里香(プロフ) - 35話、関わりんときじゃなくて、関わらんときです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 34話、浮竹隊じゃなくて、十三番隊です。個人名で隊の名前を呼んだりしません。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、予告道理じゃなくて、予告通りです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話、頬ずえじゃなくて、頬杖です。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 煉海さん» ...イヅルは...毒舌ですよ?(願望)イヅルに罵られてみたいなぁ... (2018年1月16日 20時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年2月26日 11時