Story.24 ページ26
現世で何度か行われる実習は単純なものである。
例えば、虚討伐の実習であるとか、魂葬の実習、あるいは霊的濃度の薄い現世での戦闘訓練であるとか。
本日はその例に違わず、魂葬の訓練であった。
私たちの学年の中でも成績上位数十人が参加した実習である。
「あー、緊張する」
「緊張?そんなものして何になるのさ」
「...イヅルは相変わらずつれないね」
「そうだよ吉良くん!初めての現世での実習なんだからもっと緊張感を持つべきだよ!」
「そう言う雛森が1番緊張感ねーように見えっけどな」
「なっ...そんなことないもん!」
「...恋次が言ってんのはそういう態度のことでしょうが」
中でも、私、桃、恋次、イヅルが群を抜いており、私達は何時もベッタリとつるんでいた。
この日も4人でつるみながら魂葬の実習をしようとしていたのだが...突然大きな叫び声の様なものが聞こえたのである。
すると同時に、
「虚だ!!逃げろ!」
そんなことを引率の死神が叫び、彼は声のする方へと走り、剣を抜いた..が、すぐに血を流して地面に伏した。
「オイオイ、ヤベーんじゃねーのか」
「そんなこと口に出さなくても皆思ってるよ」
姿を認識できた虚は1体ではなく。
全部で3体。
しかし席官の死神がやられてしまったコイツに今の私たちが勝てるはずなどない。
しかし逃げ場もない。
桃やイヅルが鬼道で応戦しようとするもやはり三十番台、それも院生の威力では傷一つ付かない。
そう、これぞ絶対絶命。
絶対絶命のこの状況で...再び声が聞こえたのである。
今までよりもハッキリと。
『A、テメェ死にてーのか』
「んなわけないでしょ」
脳内で会話をする余裕が無かった私が直接声に返すと、怪訝そうな顔で桃や恋次がこちらを見てきたが、そんなこと今はどうでもよかった。
そして、今までの声の謎が全て繋がった。
「...アンタ、まさか私の斬魄刀?力、貸しなさいよ。」
『てめーの頼み方が納得いかねえ』
「生憎、私もアンタの態度が気に食わない」
『ケッ...結構なことだ。
...良いか。1度しか言わねぇから聞き取れよ。』
捻くれ者の私の斬魄刀の解号。そして名前がハッキリと、聞こえた。
ゆっくりと刀を腰から抜き、柄をしっかりと握る。
そして、
「我が血を啜れ、
そう叫ぶと同時に私の手の中に古びた一振りの刀が現れた。
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明里香(プロフ) - 35話、関わりんときじゃなくて、関わらんときです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 34話、浮竹隊じゃなくて、十三番隊です。個人名で隊の名前を呼んだりしません。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、予告道理じゃなくて、予告通りです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話、頬ずえじゃなくて、頬杖です。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 煉海さん» ...イヅルは...毒舌ですよ?(願望)イヅルに罵られてみたいなぁ... (2018年1月16日 20時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年2月26日 11時