現世よ ページ1
『はぁっ...はあっ......』
息が切れ、苦しい。目の前が霞む。けれど足をとめることもできない。
普通に学校に行って
普通に家に帰る...はずだったのだが。
はっと気づけば行き止まりに差し掛かり、冷たい壁に背をあずけ、肩で息をしながら前を見据える。
私は、仮面をつけた得体の知れない化物に追いかけられていた。
...一応剣道を嗜んでいる身。培ってきた動体視力で何とか交わしながら逃げてきたがそれも限界であった。
身体中の骨が軋み、所々付いた傷には血が滲む。
昔から幽霊は見える話せる触れるの3コンボだったがどうやらそれが原因なのか。...しかしこんなの初めてで。
バケモノが鋭い爪を持った大きな手を振り上げる。私はもうだめだと思い目をぎゅっと瞑った...その時だった。
「啼け 紅姫」
そんな声が頭上から聞こえたと思うと、目の前のバケモノが血を流してバラバラになる。
突然の出来事に私が固まっていると、降りてきたのは背中に大きく“十二”と書かれた着物を羽織ったの男の人で。
「いやぁ〜、災難だったっすね。まあこれだけの霊力保持者ですと今まで狙われなかったことが不思議なくらいですけど。」
そんなことを男の人は私に言ったがお礼の言葉すら声が詰まって出てこない。
でも...私は、助かったのか。
不意にそう思うと、恐怖から解放された安堵感と疲労で私は意識を手放した。
...西暦1880年。
これが私の世界が変わったきっかけとなった出来事だ。
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明里香(プロフ) - 35話、関わりんときじゃなくて、関わらんときです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 34話、浮竹隊じゃなくて、十三番隊です。個人名で隊の名前を呼んだりしません。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、予告道理じゃなくて、予告通りです。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話、頬ずえじゃなくて、頬杖です。 (7月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 煉海さん» ...イヅルは...毒舌ですよ?(願望)イヅルに罵られてみたいなぁ... (2018年1月16日 20時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年2月26日 11時