Story.9 ページ10
私は卍解の開始早々藍染に斬りかかった。
それを藍染は片手で弾く……が、その瞬間藍染の右手は塵と化す。
……とはいえども、すざまじい速度で再生していく藍染の手。
やはり崩玉を狙わなければ。けれどもなかなか隙がない。
「藍染さん、私の最後の話し相手になってくれませんか。ここで勝っても負けても私は死ぬ。
だから思ってたこと言わせてもらいますね。」
「随分と余裕じゃないか」
「ええ、負ける気がしませんから。
……なんで私があなたが裏切った後も敬語を使い続けてたか分かりますか。
浮竹隊長が恩義は忘れるなって口酸っぱく言ってくる人だったからですよ。
覚えてますか、私がまだ霊術院にいた頃現世の実習で虚に襲われたことがあって……その時助けてくれたのが貴方だったんです。」
「……そんな昔のこと忘れたな」
「貴方の計算、差し金だったのかもって今なら思いますが……それでもあの時助けてもらったことは本当に感謝してるんです。
それに私は思うんですよ。貴方は孤独が嫌だったんだ。1人の辛さは知っています。強すぎたから、それゆえに孤独になった。信じていたギンに裏切られて悔しかったから彼を殺した。孤独を紛らわすために私を無理矢理傍に置こうとしていた。……違いますか？
だから……助けられた恩は今ここで返します。
貴方はこれ以上強くなってはいけない……崩玉なんて手に入れるべきではなかった。」
私はここにきて初めて……藍染より強かった。
だからこそ、藍染も焦ったのだろう。彼は私に斬魄刀、鏡花水月の能力を使った。
浦原さんを藍染に見せ、私に殺させようとした。
そう、今まで藍染に対して私がひた隠しにしてきた事実のおかげで隙ができたのだ。
……私に、鏡花水月の能力は、効かない。
ここまで来てもう隠す必要もないだろう。藍染の霊圧諸共全て飢餓王に喰わせているため、私の霊圧が膨れ上がっていく。
その高まった霊圧で、私は隙をつき、そのまま藍染の胸にある崩玉に刀を突き立てた。
「何故……確かに鏡花水月で催眠を……！」
「初めから、あなたのその斬魄刀は私には効かなかったんですよ、藍染さん。
……アナタの、負けです。」
飢餓王が突き刺さった崩玉は徐々に光沢を失っていった。そして数秒後、塵へと変わる。
崩玉が、壊れたのだ。
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優雨-ゆうあめ-(プロフ) - うえぇ？！！千年血戦篇書いていただけるんですか…！！いや、いやもう、嬉しすぎる！！ありがとうございます！！ (2022年10月30日 18時) (
レス) @page15 id: 12d19b95d0 (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳二世(プロフ) - 凄く…良かったです！SS等も気長に待っています！ (2021年12月8日 21時) (レス) @page14 id: 7192c58253 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 今頃になって出会ってしまった事が悔しくてなりません…完結本当におめでとうございます！！ぜひ転生後ストーリーも読みたい…！どうか、近藤。さんの気が向いて書きたいなと思える日が来たらと願っております。他作品の更新も応援してます！！大好きです！！！ (2020年10月24日 10時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 夢主の生まれ変わった男版ストーリーもめちゃめちゃ読みたいと思ってしまいました。久々に読み返してみたら、やっぱり惹き込まれる作品で楽しい時間でした。m(*_ _)m (2020年8月2日 12時) (レス) id: 5e2c87c2fd (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ゆりさん» 本っ当に返信が遅くなってすみませんでした、読んで頂いてありがとうございます！私も宮本が大好きなので好きになっていただけたなら嬉しい！他作品の方も更新は遅いですが見ていただけるなら幸いです！！ (2019年4月24日 23時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2018年8月21日 10時
