死神よさらば【BLEACH】

Story.2 ページ3

「“六杖光牢”」

私は手短な縛道を唱え藍染の動きを封じる。


「この程度の縛道で私を縛ってどうするつもりだ？」

「何処までが、この程度(････)？

縛道の六十三“鎖条鎖縛”！！縛道の七十九“九曜縛”！！
浦原さん！！こんなもんでどうですか！」



「充分っス。

千手の涯 届かざる闇の御手 映らざる天の射手 光を落とす道 火種を煽る風 集いて惑うな我が指を見よ 光弾・八身・九条・天経・疾宝・大輪・灰色の砲塔 弓引く彼方 皎皎として消ゆ」

「そんな鬼道を使わせると思うか？こんなもの……」


「遅い。破道の九十一“千手皎天汰炮”」


浦原さんの千手皎天汰炮は私の使うものとは威力が段違いであった。

次々と飛んでいく光の粒。


それが直撃した藍染のまわりには爆炎が巻き起こる。




まあ、この程度で倒れてくれるならなんの苦労も要らないのだけれど。


その時、浦原さんから私にかけられた声。


「もうすぐ夜一サンが来ます。Aサンは黒崎サンの援護に行ってください。」


「……でも」

「君の師匠が2人がかりで負けるって思ってんスか？」

「ったく……分かりましたよ！！」



現世に戻ってきてから浦原さんに振り回されっぱなしだ。

それに黒崎の加勢と言っても……相手はギン。
どうしろってんだ。マジで。



とりあえず、黒崎とギンの間に入ってみると、


「何してんだ宮本！！」


案の定、黒崎から邪魔すんなとのお怒りの声。


……当然、無視だ。


「ギン、黒崎をいじめるのやめてくれるかな。」

「意外やわ、その子庇うんやねA。」

「うっさい庇いたくて庇ってるわけじゃ無いっつーの。」

「懐かしいなぁ、そういえばまさかまだ浦原隊長と夜一隊長に勝ち越せてへんの？」

「私が勝ち越す日は近いって言ってんだろうが、刺すぞ」

「100年間からホンマかわらんな、Aは。せやかて今は敵や。ボクは本気でアンタを殺すよ。」

「ほう……私に勝てると思ってるのかい。仮にも“師匠”に向かってその口のききかた……性根叩き直してやるよ」



すると、突然延びてきた“神槍”。当然心臓狙いである。

私はそれを見切って払い落とすと、距離を詰め白打を鳩尾に叩き込む。

そうしてギンが怯んだ隙に殴り倒して馬乗りになり、首元に刀を突きつけた。



「相変わらず強いなぁ、A」

「全然本気出してないって顔に書いてあるけど」



変わってないのはいったいどっちだ。相変わらず、私の弟子は扱いづらい。

Story.3→←Story.1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す