君の心を奪いたい。【あんスタ】

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｢A殿、一刻も早くここから離れましょう！

先日あなたが気になっていると言っていた仕事の資料をお持ちしました、向こうの店でコーヒーでも飲みながらいかがです？｣


｢Aさんは今食事中ですよ、礼儀がなってないにも程がありませんか、茨？｣


｢絵が下手くそな癖に口挟んで来ないで頂けます？？｣


｢それ今関係なくない？？？｣


｢私には高峯さまがついておりますので｣


｢謎のマウント取ってきたこの子｣





落ち着いて、と茨くんに私の横の席に座るよう促す。よかったここの席が4人がけで。

これでも飲みなよと、食事と一緒に出てきた水を彼に差し出した。ちなみに口は付けていないので問題は無い。




｢いい？仲が悪いのは分かった、分かったから。
ここは飲食店、公の場！喧嘩なんてする場所じゃないでしょ｣


｢いえ、私はそんなつもりなどございません。向こうが突っかかってくるので…｣





弓弦くんが責任を擦り付けだした。待って君そんな子だったっけ？ちゃんと常識がなってるいい子じゃなかった？？


そしてまた始まる口論。

何がすごいって、難しい言い回ししてるけど結局言ってることはくだらないところだ。地味に尊敬の意すら抱くほどである。やめてよこんなことで君らのこと尊敬したくないよ私。




｢A殿は自分の憧れでして！

それ故に、誰かと2人きりで食事などしてしまわれると、どうも妬いてしまうんです｣


｢それは大方のアイドルがそうでしょう。この方は素晴らしいお方、女性としてもアイドルとしても魅力で溢れて居られます｣


｢それなのに独り占めとは…良くありませんよ？｣


｢ふふ、なんのことやら｣



冷戦のようなバトルが目の前で繰り広げられる。この場の空気を変えようにも私は何も出来ず、乾いた笑いを零す他なかった。







＿繰り広げられた言い合い＿


｢いい加減にしないと夜な夜な枕元でサンバを踊り続けますからね｣

｢そっちがその気なら自分は弓弦の枕元でコサックダンス踊ってやりますから｣

｢どういう脅し？？｣





｢以前A殿が眼鏡の男性が好きと仰られました(大嘘)｣

｢本当ですか？Aさん今すぐ考え方を改めましょう、こんなのまで含まれてしまいますよ｣

｢こんなの｣

｢眼鏡なんてただの堅物です、物腰が柔らかい礼儀正しい男性にしましょう｣

｢全国の眼鏡の男性に謝りなよ君｣





｢大体そんな奇抜な髪色でAさんに近づかないでください｣


｢弓弦くん君も大概だからね｣

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