皇失踪事件。 ページ22
「しのぶさん!!!」
断りもなく部屋に侵入してきた炭治郎に、しのぶは密かにこめかみをピキっとさせながら振り返る。
その先にいたのは、真っ青な顔をして汗だくの炭治郎。これでくだらないことだったらただじゃおかないと思いながら、どうしたんですかと尋ねる。
帰ってきた言葉で、自分が軽く失神する事も知らぬまま。
「Aがいなくなりました!!」
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「カアアー!!カアアー!!皇A行方不明ー!皇A行方不明ー!任務終ワリ次第捜索セヨ!!」
遠くで鴉がそう知らせるのが聞こえる。おいなんでだ私が行方不明だと??なんだそれ聞いてないしそんなつもりない。
現在私は山奥にいる。山奥にある、私の実家である神社に足を運んでいた。
私の家族の遺体はそこにはなかった。誰かが処理してくれたのだろうか、はたまた鬼が食べたのか。どうなったのかは定かではない。血だけが残ったその場を一瞥して、私は踵を返す。
何故私がここにわざわざ足を運んだのか。
それは、自身が持つ特殊能力“
だって、今あるこの力を私は『退魔結界』という除霊の一種の形でしか活用出来ていない。こんなの宝の持ち腐れだ。
どうせなら鬼退治の際にパーッと使えるようになりたい。それならより鬼殺隊の力になれるだろう。
「……そもそも書物なんてあるのか、私自体類希だと言われているのだというのに」
実際、お先真っ暗である。
うんうん悩みながら家中の書物をひっくり返すように読み漁る私。なにほんと見つかる気がしない。
聞くところだと、鴉があることないこと言いふらして私の行方不明情報が出回っている。
事実私は行方不明じゃないはずなんだけどな??ちゃんと置き手紙して伊之助に『これ炭治郎に届けてね』って託したんだけどな??もしかしなくとも託した相手が悪かったか??(失礼)
とまあ、伝達違いが起こっている。
出来ればできるだけ早く目的を達成して、早いうちに蝶屋敷に変える必要がある。少なくともここから超屋敷までは1日ほどかかる距離だ。
あーやだやだ、この体質も間違った情報が流れてるのも何もかもやだ。これ絶対帰ったら炭治郎に怒られるやつじゃん。
怒ると怖いんだよなぁあの子…と頭の片隅で考えながらも手を動かす。
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Nami - 冨岡さんに嫉妬する他の鬼滅メンバー面白かったです♪冨岡さん好きだぁぁ♥ (2022年11月4日 11時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です(言い過ぎてごめんなさい) (2021年6月11日 17時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - ひかりさん» 夢主ちゃん…君少し贅沢過ぎては…羨ましい!!! あんな素敵な声で囁かれたら気絶しちゃいますよ!? あぁ……好き… (2020年4月4日 1時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - マロさん» 無惨と結婚したらあのいい声で囁かれていい顔を毎日拝めるんですよね……至高の幸せですよね………… (2020年4月4日 0時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 無惨と結婚!? やだ…切実にお願いしたいです……無惨の笑みとか絶対素敵じゃないですか… (2020年4月2日 23時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2020年3月28日 10時