13 ページ13
.
外へ出ると気持ちのいい風がAの頬をかすめた。
『スプラウト先生。』
「あぁ、アマリリス。セブルスに頼まれたのね。…ご苦労さま。」
スプラウトはAから瓶を受け取ると暴れ柳を静かにさせ、損傷の激しい部分に塗り、包帯を巻きはじめた。
「あなたの
『ありがとうございます。』
Aは微かに微笑んだ。
「あなたのような逸材を是非ハッフルパフに欲しかったものです。」
『ハッフルパフにも勤勉な生徒はいますよ。ほら、四年生のセドリック･ディゴリーとか。』
最後の包帯をスプラウトに渡しながらAは言う。
セドリックはAがよく勉強を教えているうちの一人だ。
「ふふ、そうですね。彼は勤勉ですし将来性もあります。でも、魔力も才能もあなたは他の生徒を超える力があると思っていますよ。…流石ホグワーツ一優秀な魔女ですね。」
スプラウトは最後の包帯を縛り、悪戯っぽく微笑んだ。
『それ、誰が言い出したのでしょうね。』
Aは少し呆れたように言った。
「おやおや、少し登場が遅かったかな？」
突然、世界一面倒な男がやってきた。
「あーら、ギルデロイ。ミス･アマリリスが手伝ってくれたおかげですぐに済みましたよ。」
明らかにスプラウトは怪訝そうな態度をとる。
彼女もロックハートが嫌いなのだろう。
「ミス･アマリリス！君は私の気を引こうとした娘だね？安心しなさい、よーく思えていますよ！教室から出ていってしまうものだから体調が悪いのかと心配しましたよ！」
あの時の体調は心がすこぶる悪かったと思う。
『なんのご用でしょう。…ロックハート先生。』
Aは歯をギシギシと言わせながら嫌味ったらしく名前を呼ぶ。
「君は私がいない間、ホグワーツ一優秀な魔女だったらしいね！」
『そう呼ぶ人もいますね。』
「最も私がいればそのようなことは無いと思いますがね？」
ロックハートは気持ち悪い笑みでAを見下ろす。
『そうですねぇ。…では。』
Aは長い髪を手で後ろに払いながらロックハートとは真逆の方向に進んだ。
「やぁ、皆さん！スプラウト先生に暴れ柳の正しい治療法をお見せしていましてね？」
その後ロックハートは集まってくる生徒に堂々と嘘をついて演説をした。
よくもまあそんな嘘がペラペラと出てくるわね。
Aは呆れて何も言えなかった。
やはりこの男…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 269人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ドナ(プロフ) - uさん» コメントありがとうございます！ええええ、シンプルに嬉しすぎます！！！！ありがとうございます！ (2021年2月14日 23時) (
レス) id: 0e6901895a (このIDを非表示/違反報告)
u(プロフ) - 最高本当に好きです泣泣 (2021年2月14日 15時) (レス) id: 01ce421b84 (このIDを非表示/違反報告)
ドナ(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです。もっと星連打して貰えるように頑張ります！ (2021年2月2日 5時) (レス) id: 0e6901895a (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 大好きなので既に投票済みとなっても星連打してました。。 (2021年2月1日 18時) (レス) id: b1e8907435 (このIDを非表示/違反報告)
ドナ(プロフ) - satou_nogohanさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです。ご期待に添えるように沢山更新頑張りますね!! (2021年1月31日 0時) (レス) id: 0e6901895a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ドナ | 作成日時：2021年1月15日 1時
