真夜中の月 (ページ8)

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上弦(じょうげん)....新月と満月の間ページ8

午後1時

あぁ、、身体が重い、、
あぁ、、暑い
いつもと違う身体の調子を不思議がりながら自部屋から出る
階段を降りて空腹を満たす為に冷蔵庫を開ける。
美味しそうな食べ物がある訳でもなく
ただ白くて、冷たい空気が私の身体を冷やす

月さんが必ず作ってくれる朝食がバーカウンターに無い。

あ、今日から月さんはジャズ仲間と合宿だ、、
私がこんなに空腹なのに呑気に合宿だなんて！！

空腹が少しの怒りで治るはずもなく、食料を求めて外に出る。

あぁ寒い、、
スエットに厚手のパーカーにサンダル。
まぁ近くのコンビニぐらいいいか

ぱた、、、、、ぱた、、、、

とぼとぼ歩いて5分コンビニに着いた

「イラッシャイマセ～」

鼻声の店員さんの声を聞いた後の記憶が無い

午後5時

俺は悪くないぞ
むしろ、人助けをしたんだ！うん！そうだ！

僕は今、まさに天使と悪魔が囁いてる現象に陥ってる

約4時間前

今日はやっとの休み。
僕にとっての休みはものづくりの時間。作曲執筆のどちらをやろうかな
作業のお供になにか買うために徒歩5分ぐらいで着くいつものコンビニに向かう。

え？コンビニの入り口には人がい倒れてて店員さんが駆け寄っていた

いつもの風景と違うことに思わず身体が動き、走って倒れてる人のところに駆け寄る

「大丈夫ですか！？」

「あぁどうしましょう！救急車呼んだほうが」

店員さんもかなり焦っていて電話を持ってその場をうろうろとしていた

この店員さん大丈夫かよと思いながら
倒れてる人の顔を見ると、見覚えのある顔だった
「Aちゃん！？？」

「知り合いですか！！？よかったあ！」

店員さんはパァっと安心した顔をして電話を置きに行ってしまった

なんだこの店員は、、、、

僕はAちゃんをおんぶして真夜中の月に向かった。

Aちゃんは驚くほど軽く、折れてしまいそうだった。
こんな身体からあの綺麗で力強い歌声が出てるとは思えないほど

「うぅ～寒い」

「はいはい、後少しで家だよ」

子供をあやすように言うと、少し歩くスピードを落とした

『ただいま、ジャズ強化合宿のため三日間おやすみとさせていただきます。マスター月橋』