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花束47 ページ47

〜Aside〜


とっても小さい頃。

私が父に教わったことがある。


「自分の隣にいてくれる人は、自分を幸せにしてくれる人だ。だから、その分、その人を幸せにすることを考えなさい」


その言葉を胸に、私は生きていた。

晋助さんが恋人になってくれた時も、そうだった。

でも

今思えば、本当に晋助さんの事を心の底から理解したことがあったのだろうか。

彼の幸せを考えたことが、あったのだろうか。

何も見えなくなっていたあの頃、そばに寄り添える体温があれば安心した私。

それが本当の幸せとは、きっと呼べない。



「A」


けど


「いらっしゃいませ」


この花屋に来てくれる、あの人。

子供みたいに無邪気に笑うけど、頼りになる優しい人。


「どんなお花をお探しですか?」


癖っ毛で、ちょっと目は鋭くて、少しだけ猫背で。

でも

本当は男らしい人。


「プレゼントに…」


「ご友人の方にですか?」


「いや」





ゆっくりと近づき、私の頬に手を添える彼。

顔を上げると、真っ赤に染まった瞳に見つめられる。






「彼女に、ですかね」





「し、仕事中ですよ…」


「真っ赤になるなぁ、なになに期待してんの?」


「銀さん!」


「へいへい、離れますよ」


けらけら笑いながら半歩下がってくれた。


「で、本当に作ってほしいんだけど、花束」


「え?そうなんですか?」


「Aにプレゼントしてぇから自分でやる」


そう言うと、彼は鼻歌交じりに花を選び始めてしまった。

そんな自由に…。

半ばあきれながらも嬉しいという感情が抑えきれない。

彼と交際を始めてから、1年が経った。

関係としては恋人へと変わったけど、なかなかデートに行けていない。

同居も考えていたり、今後の予定も立ててはいる。

けど、お互いに忙しくてそうもいかないのが現実だ。


「なぁ」


後ろ姿を見せながら、声をかけられた。


「なんでしょうか」


そばまで行こうとすると「ちょ、ダメダメ!来ちゃダメっすよ先輩!」と言われ、仕方くカウンターにとどまる。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時

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