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アサガオの花言葉8 ページ8

その日の夜。

いつもより早くに晋助は帰ってきた。

置かれていた三味線に勝手に手を伸ばし鳴らしていた私。

障子を開けた晋助とバッチリ目が合ってしまい、慌てて元の場所に戻そうとする。


「教えてやるよ」


そう言うと、彼は私の傍に座った。

怒られず安心しいてると、丁寧に一から教えてくれる。

私の後ろから被さるように手を持たれ、位置を教えてくれて。


「撥をしっかり持って、弾くようにしろ」


左手の指先に力をいれ弦を押さえ、右手でしゃもじのような形をした撥を持つ。

言われた通り弦を弾くと、綺麗な音が室内に響き渡った。


「す、すごい…」


初めて綺麗な音が鳴り感動する。


「ックク、娯楽ってもんは慣れだ。そのうちお前も弾けるようになる」


後ろから感じる彼の鼓動と体温。

耳元で晋助の吐息が耳に残り、体が熱くなっていく。

振り向き顔を近づけた私に、彼は妖艶な瞳を向けた。


すると、彼は私の唇に自分の唇を押し当てた。


目を見開き固まる私に余裕を与えないように次のキスが降ってくる。

リップ音と共に離れていったと思ったら、今度は激しいキスが降ってきた。


「口開けろ」


言われるがままに素直に少し開けると、舌が入ってきて。

唾液が混ざり合う。

それは何度も繰り返され、激しさを増していく。

力が入らなくなると晋助は私の腰に腕を回して。

後頭部を優しく掴まれ、逃がさぬようにと更に舌が激しく絡み合う。

肩を上下させ呼吸がままならなくなる。

キスがこんなに気持ちのいいものだと知らなかった。

もっと欲しい、もっとしてほしいと。

いつの間にかそんなことを考えていて。

痺れ、溺れ、溶けていく。


「やらしい顔すんじゃねぇ」


糸を引き離れた唇。

トロンとした晋助と目が合い、心臓が揺れ動く。

電流が走ったような快楽は私を虜にさせ、気づいたら私からキスをせがんでいた。


「もっと、して…」


晋助は目を見開くと、優しく頬に手を添える。

唇を舐め、もう一度口を開けろと囁かれる。

息ができないほど激しく優しいキス。

そっと距離が離されると晋助は頬を少し染めた。


「慣れてねぇように感じたが気の所為か?」


「…キスなんてされたの初めてよ」


「は?売女はキスの一つもしねぇのかよ」


「本気になった相手にしかキスはさせなかった」


顔が熱くなり目をそらす。

恥ずかしくなり晋助の肩を押すと、彼は喉を鳴らし笑って。


「可愛いとこあんじゃねぇか」


「なっ…!!」

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - チノちゃんさん» ひゃぁぁありがとうございますうう泣 (2020年7月20日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - 凄く良かったよぉぉぉぉお (2020年7月20日 1時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - きょこさん» わぁぁありがとうございました泣泣 本当に嬉しいです、、、!! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 高杉〜!!!かっこよすぎる!おもしろかったです。もっともっと読みたい…キュンキュンしまくりでした。ありがとう^_^ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 5129d38d73 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みきゃんさん» 了解しました!この作品の番外編をいずれ作ろうと思いますm(_ _)m (2020年6月19日 18時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年3月6日 13時

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