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太刀川隊の隊室に戻ると、作戦をあらかた決め終わった感じだった。
多数の襲撃地点を予め決めておいて、その時の状況に合わせて行動するようだ。

「…そういえば入江、お前なんか隠してないか?」
「え?なにがですか?」
「いや、お前からなんか隠している気配がする。」
「獣かよ……。」
「で?どうなんだ。」

私は太刀川さんにそう言われて戸惑った。
太刀川さんは私を真剣な顔で見つめてくる。
太刀川さんの真剣な表情苦手なんだよな。
ていうか隠しているって何のことだ…。
そう1人で思っていると、三輪ちゃんが口を開いた。

「どうせ迅でしょう。Aさんと迅は仲良いですし、今回の事を聞いていたのでは?」

三輪ちゃんは迅への僅かな嫌悪感を滲ませながら私に言ってきた。
相変わらず三輪ちゃんは迅のことが嫌いだよね。
うんうん。そういう素直なところ結構好きよ。

「まぁ迅とは仲良いけど、最近はあんまり会話してないよ。ていうか、私遠征だったし。」
「でも、その副作用で気づいていることがあるんじゃないですか?」
「えー、奈良坂くんまで言うの……。
私の信用はゼロですか。」

三輪ちゃんに続き、奈良坂くんが静かな表情で私に言ってきた。
美人の真顔は迫力あるなぁ。
んー。ここまで言われたらちょっと私でも凹むぞ。
私が答えに困っていると

「いや、隠していることがあろうがなかろうが別にいいんじゃね?Aはボーダーが不利になることはしないだろうし、何か考えがあって喋らないんだろ。」

当真が私をフォローするかのようにそう言った。
当真のはいつもの飄々とした感じではなく、少し真剣な表情だ。いや、イケメンやん。

「当真の言う通りですよ。Aがそんな器用な事出来るはずがありません。」
「いや、ちょっと待って理佐ちゃん!?私そんなに不器用そうなの!?」
「Aが私達が不利になることをボロが出ずに出来る訳がないという話です。」
「そりゃあ、私は冬島隊が大好きだからそんなこと出来るわけないよね!!!!!!当たり前じゃない!!!!!!」
「はい、知ってます。」

理沙ちゃんが私をdisりながらフォローしてくれた。
流石ウチのドンだわ。
ウチの真木理佐強い(確信)。
そんなこんなにでこの件は有耶無耶になって、決行の時間になった。

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柘榴ぷぁふぇ(プロフ) - かなとさん» 注意ありがとうございます。オリジナルフラグ外しました。 (2019年7月1日 18時) (レス) id: e036501849 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワードの下を読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年7月1日 18時) (レス) id: dadc2ff24d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柘榴ぷぁふぇ | 作成日時:2019年7月1日 17時

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