全部 みんなのためだったんだ

慣れ ページ7

昼休み


空き教室に呼び出された


…また、なにか言われるのかな


バレー部には、及川さんや国見くん、人気のあ


る部員が多い


マネージャーである私は、妬まれることが多い


それにもすっかり慣れてしまい、「お腹空いた


な」なんて考えている


お昼いつ食べればいいのかな？


［ガララララッ］


来たみたいだ


乱暴に開けられた扉が、大きな音を立てる


『…こんにちは』


3年生、かな


上靴の色が、1年は赤、2年は青、3年は緑と決


まっているのですぐ分かった


結構有名な先輩で、女バレの…名前は…確か…


宮川？だった気がする


…なんで有名なんだっけ？


宮川「…こんにちは…って…今からなにされる


か分かってるの？


本当、イラつく…っ」


歯を食いしばり、キツく睨まれる


後ろから、1人…2人…3人…


5人の先輩達が入ってきた


…みんな、知らない先輩だ


…何を、言われるんだろう…？


__ゴッ


『！？』


下腹部に、強い衝撃を感じ、吹っ飛ばされた


壁に背中を打ち付け、うまく息が出来ない


…殴られたんだ


流石…っ、バレー部…


鍛えて、るな…


宮川「ストレス発散させてよ」


ニヤニヤと、私を殴った右手が痛むのか、ヒラ


ヒラとさせながら、私に歩み寄る


…マネージャーになって、何度目なのかな


最初は、文句を言われるだけだった


回を重ねるごとに、どんどんエスカレートして


いって、1年生の…秋、くらいかな…？


今みたいに、暴力を受けるようになった


___ガッ


頭を殴られた


…怪我、残らないといいなぁ


___ゴッ


薄れていく視界


目の前には、ニヤニヤとした笑顔


身体の至る所に衝撃を感じながら、目を閉じる


私は、脳裏に焼き付いたその笑顔に見られなが


ら、意識を手放した

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