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4日目 再び ページ8

次にあの捜査官と会ったとき、その人は白い髪の人と一緒にいた。


『あっ……捜査官さん』


「あの時の……」


目が合ってしまったが最後。
その人は一直線に私の元へ来た。


ま、まずい……あの時絶対うちのこと喰種ってバレてしもうた気がする……


クインケも持ってるし奥にも、もう一人おる。
やっぱり怖がってたとか絶対ないわ。


もう駄目だ。そう思いギュッと目を目を閉じた。だが、クインケが自分の体を貫くどころか
攻撃される気配もない。


恐る恐る目を開くと、目の前にはクインケの代わりに驚いたような顔をした捜査官の人がいた。


「……やっぱり怖かった?」


「多分、郡の顔が怖かったんだと思う」


「有馬さん、それは違います」


てっきり喰種だとバレて東京に来てわずか数日であの世行きだと確信したのだが。


目の前の二人は私を喰種と疑う素振りも見せない。


本当にうちが喰種と思ってないんやろうか……にわかに信じがたいけど……


『あ、あの!何かうちに用でしょうかっ!』


緊張からか、声が少し裏返ってしまった。
少し……だいぶ恥ずかしい。


「え、いや、用というか心配だったから……」


『あ、心配……?』


その様子は特に嘘をついてそうにない。
本当に心配してくれていたようだ。


「その、大丈夫?あれから気分悪くなったりしてない……? 緊急だったとはいえ目の前で……」


『あ、えっと、大丈夫?です! あの、私……失礼します!』


喰種があまり捜査官の人と関わるとろくなことにはならない。


田舎者のうちでもそれくらいはわかる。
進んで自分を危険に晒すほど無知でもない。


「あ、ちょっと!」


伸ばしてきた手をするりと抜けて私は前のように人混みに紛れようとした。


だが、中々前に進まない。


「郡、捕まえたけど……」


「ちょっと、有馬さん!何やってんですか!」


どうやら、もう一人の白髪の男性に手を掴まれていたようだ。


大人しそうに見えてさすが捜査官。瞬発力がいいんだな。


『うぁぁ……うちどうなってしまうんや……
細切れはさすがに……』


「えっと、細切れ?にはしないから……
ちょうど有馬さんとカフェに寄ろうと思ってたし、一緒にどう?」


そう言うと、私ともう一人の返事を聞かないまま白髪の男性はずかずかと先に進んで行く。


このまま……このまま、白鳩の本拠地まで連れて行かれたらどないしよ……

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設定タグ:東京喰種 , 東京喰種re , 宇井郡   
作品ジャンル:アニメ
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シラノ(プロフ) - チカさん» チカさんコメントありがとうございます!大変長らくお待たせしました!!更新頑張ります! (2018年11月18日 19時) (レス) id: 34f4d0464f (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - 更新再開おめでとうございます!!これからも楽しみにしているので頑張ってください! (2018年11月18日 19時) (レス) id: f66ace5f1c (このIDを非表示/違反報告)
日花(プロフ) - アイスゥさん» ありがとうございます!宇井さん良いですよね!これからも頑張ります! (2018年4月1日 15時) (レス) id: d6982ee75a (このIDを非表示/違反報告)
アイスゥ(プロフ) - 宇井さん好きなのですごく面白かったです!これからも頑張れ! (2018年4月1日 11時) (レス) id: 6ee40af692 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シラノ x他1人 | 作成日時:2018年3月31日 23時

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