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#69 ページ24

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「なぁAー」


「ん?」


「いつになったら俺の事名前で呼んでくれんの?」


「はい!!?」



お弁当を食べてのんびりしてた昼休み。屋上でダラダラしていると、三橋くんが急にそんな事を言った。

ちなみに伊藤くんと理子ちゃんは気を使ってくれたのかいない。



「な、名前でって...呼んでとか言われてないし」


「自分から呼んでっていうのも変だろ」


「...確かに」



付き合い始めてそこそこの時間が経ったわけだし、名前で呼ぶのもいいとは思う。でも、やっぱり恥ずかしい。

試しに心の中で貴志くんと呼んでみる。...うん、やっぱりだめだ、照れる。



「...今更恥ずかしいよ」


「まぁまぁ、1回呼んでみて?な?」



三橋くんはグイグイ私に近付いてくる。圧がすごい。これは名前呼ばないと教室に戻れないやつだな。

そう思い覚悟を決めて口を開く。



「......た、貴志、くん...」


「...あー...やべぇな、それ」


「え、ちょっと!?」



三橋くんはそう言うとぎゅっと私を抱き締めてきた。やばいって、何が...??



「...なぁ、これからも名前で呼んで?」


「い、1回って言ったじゃん」


「いーから、呼べよ。お願い!!」



私から離れて目の前で手を合わせる三橋くん。...私も名前で呼ばれる方が好きだし、三橋くんもきっとその方が好きなんだよね。

仕方ない、私が慣れればいいだけだし。そう思って私は小さく頷いた。



「わ、分かった...慣れるまで時間かかるかもだけど、許してね?」


「A...!!やっぱお前は最高の彼女だ!!!」


「何よそれ...貴志くんは最高の彼氏だよ」




三橋くんに抱き締められながら、彼に聞こえないぐらいの声で呟いた。

...聞こえてたら相当恥ずかしいけど、特に反応がなかったから聞こえてなかったんだと思う。







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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時

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