#70_R ページ25
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「理子ちゃん、私もっと可愛くなりたい」
私の教室に来るや否や、Aは急にそんな事を呟いた。
今は昼休み。ご飯を食べ終わったAは暇だからって理由で教室に来たけど...どうやらこれが本当の理由みたいね。
「どうして?Aはもう十分可愛いじゃない」
「だって、三橋くん最近1年にモテてるし。みんな可愛いんだよ!?私じゃ飽きられちゃう...」
そう言ってAは机に顔を伏せる。悩んでる理由すら可愛らしいってどういうこと?
むしろ三ちゃんの方がAにゾッコンな気がするし、そんな事気にしなくてもいいと思うんだけどなぁ。こんな事言ったって信じないだろうから言わないでおく。
「うーん...じゃ、私が化粧してあげよっか?」
「ほんと!?嬉しい、理子ちゃん化粧上手だもん」
「そんな、人並みに出来るぐらいだから期待しないでね?」
パッと顔を上げ嬉しそうに笑うAに言う。元がいいからちょっと化粧すれば更に可愛くなると思う。
Aはいつも化粧をしてなくて、してるとしても軽く口紅を塗ったりするぐらい。面倒臭いからしてないみたい。でも三ちゃんに恋してからかなり可愛くなってるし、密かに勉強してるんだろうな。
私はカバンの中から化粧道具を取り出してAの前に座った。
「じっとしててね?」
「うん!理子ちゃん、お願いしますっ」
よし、これで更に2人の中を縮めちゃお。
そう意気込み化粧を始めた。
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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時