過去と現在 ページ6
『兄さ、ん！兄さぁぁぁん！！！』
俺の名前を呼ぶ妹に手を伸ばすが容赦なく扉に引きずり込まれた
クソッ!なんで…こんな事になったんだ？
確か、いつも通り妹と帰り道を歩いていたはず
じゃあ何故？
マンホール…゛錬金術師ごっこ゛…そうか、懐かしくて妹と一緒にやったんだ
大量の情報を頭に叩き込まれる感覚に声をもらす
痛い…イタイイタイイタイｯｯｯ！頭が割れる！！
痛みに耐えていると、白い手が差し出された
逆光ではっきりとは見えないが何故か母さんだと思った。
差し出された手に手を伸ばすがどんどん意識が遠のいていく
なんで…なんでそんなに悲しそうに微笑んでるんだよ…！
そこでハッと目が覚めた
ズキズキする頭に手を当てて辺りを見回す
｢……また真理の夢か…｣
時々見る最初にあった゛過去の夢゛
あれからもう結構、月日は経ってる。
ちなみに俺は今、『カーティス精肉店』にいる
なんて言うんだ？えーっと…弟子兼居候させてもらってる！
あ、今｢え、なんで？｣って思ったろ？
いやな〜俺も当時必死でよく覚えてないんだよ
ただ、この世界のどこかに妹がいるかもしれないって思ってな…
強くならなきゃ旅にも出れないだろ？
ってことで、エドとアルの後だけど…イズミさんの弟子になれたってわけ
まぁ、地獄だったよ本当…サバイバルなんてしたことないから死ぬかと思ったわ
｢世の中そんな甘くなかった…｣
過去を死んだ目で思い出していると下から師匠の声が響いた
イ｢凛久！！いつまで寝てるつもりだい！？｣
早く下りてきな！と一言加え足音はキッチンに向かって行った
師匠、また動き回ってるな…いくら少し調子が良いと言ってもダメージは受ける
だから、家事や店を手伝うことが多い
まぁ゛働かざるもの食うべからず゛ってな
身支度を整えて窓を開ける
心地良い風が優しく俺の髪を撫でて少しくすぐったい
あいつはどこにいるんだろうか…そもそも、こっちにいるのか？通行料は何なんだ…
なんて考えながら階段を下りていく
｢おはようございます師匠、シグさん｣
イ｢あんたが最後なんて珍しいじゃないか。何かあったのかい？｣
｢いや、ちょっと過去の夢を…｣
シ｢また見たのか…｣
｢はい…でも、過去は過去なんで…時間は戻せませんから｣
眉を八の字にしながら笑い椅子に座る
大丈夫、俺の妹なんだ…それに、強い母さんの娘でもあるんだから心配ない
そう言い聞かせ、目の前の料理に手を付ける
｢美味い…｣
呟いた言葉が妙に響いた
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菊月(プロフ) - 苺さん» 初めまして！ﾋｪｯ有難う御座います！！遅い更新ですが、気長に待っていただけると嬉しいです(´∀`;) (2018年1月4日 1時) (
レス) id: 5b1fc24168 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - はじめまして苺です！私＊菊月@低乳上＊さんの作品大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！ (2018年1月3日 10時) (レス) id: ab547acc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*菊月@低浮上* | 作成日時：2017年12月6日 2時
