episode2 ページ3
.
「…ここどこ…?」
ふと、目を開けると見慣れない天井。
ふんわり香る畳の匂い。
懐かしい匂いだ。
…いけない、いけない。
こんな所で足踏みなんてしていられない。
急いで立ち上がろうとすると
襖が開けられた。
「あ、起きやしたぜぃ、土方さん。」
部屋に入ってきたのは栗色の髪の毛のイケメン。
そして真っ黒な衣装。
「お体は大丈夫ですかい?」
なんと、私を助けてくれた人らしい。
イケメンが。
「うん、大丈夫。助けてくれてありがとう。
それで、ここは?」
「ああ、ここは真選組の屯所でさぁ。あんた、俺たちの目の前で倒れたんでぃ」
「真選組の、屯所?」
江戸に真選組なんて言うものがあるのか。
初耳だな。
いや、そんなこといってる場合じゃない。
「ねえ、私吉原に行きたいの。場所を教えて欲しいんだけど」
「は?吉原?あんた、遊女なんですかい」
いや、結構いい体してるからまあ有り得るか、とかなんとか言ってるけど聞こえてるぞ。
「違うけど、仕事でね。行かなきゃいけないの」
「おい、総悟。吉原がどうした」
またスパンと開けられた襖。
今度はまた、黒髪、タバコ、そしてイケメン。
…私のどストライクなんですけど。
「おめえ、体大丈夫か。」
ふと視線がこちらに向けられる。
私の心がとくん、と波打つ。
「…うん。」
あ、見とれてしまった。
この人土方さんに見とれてましたよ、とか言ってるのは無視だ無視。
「とりあえず、助けてくれてありがとう。
で、吉原の場所を教えて欲しい」
「吉原ぁ??」
怖いよ、黒髪イケメン。
イケメンが台無しね。
、
66人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とみおか(プロフ) - (。・ω・。)さん» コメントありがとうございます!!土方さんかっこいいですよね( *´艸`)読んで下さってありがとうございました! (2020年4月6日 19時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
(。・ω・。) - 土方さんサイコーです!!この作品は面白かった (2020年4月5日 21時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
とみおか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて嬉しいです。読んでくださってありがとうございました! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 面白かった。 (2020年2月19日 15時) (レス) id: fbe7a16596 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とみおか | 作成日時:2019年10月7日 23時