第９２話 ↓ ページ7
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「ど、どうしてここに？」
「ああ、レポートをすっかり忘れていてな」
「同じ同じ」
カラ松と重なった手をバシンと振り払い、私は本の表紙を見てみるが。あまり良いものではなく、もとの位置に戻した
なかなか良さげな本が見当たらず、しばらくカラ松と並んで悩む
「んー、あ！」
『レポートのまとめ方！テーマの決め方！』という題名の本を見つけ、手を伸ばした
だが、届かない
背伸びをしても、一番上にある本にはギリギリ届かない
「何遊んでいる？」
「違う！本、取れないの！」
「そうか」
「んっ…。も、少しなのに。」
本の背に僅かに爪が引っかかるが、本は取れない
てか、見てないで手伝えよ。馬鹿
もう少しで取れそうだというもどかしさを感じながら、限界まで背伸びする
「手伝おうか？」
「っ？！」
耳元。低音ボイスのカラ松の声が聞こえる。それに伴う吐息
ぞぞぞ、と背筋に鳥肌が立つ
ばっとすぐさま後ろを振り向くと、愉快そうに口角を上げたカラ松の顔がそこにあった
ギッと睨みつける
「な、ん、の、つ、も、り、だ！この野郎！」
「っふ、なんのことだ？」
「よくもまぁいけしゃあしゃあと！わざとでしょ？！」
「なんのことかさっぱり。それと、ここは図書館だ。お静かに願おうか」
正論を言われ、反論の余地を失った私は。悪役らしく舌打ちを零して一睨みする
ふん、とそっぽを向いて私は歩みを進めた
「あ、おい。肩に、ゴミついてるぞ」
「へ？」
「取ってやる」
珍しく親切だな、と思う。
カラ松の手が私の肩に触れた。そして、その手はそのまま私の耳に移動した
「ちょ」
他人に耳を触られることに慣れていない私は、慌ててカラ松の手を振り払う
くすぐったい。なんのつもりだ、此奴
「どうした？」
＿＿＿もしかして、私は
遊ばれている？！
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黒梅 - ２４ページの「前の前」って「目の前」では？間違っていたらすいません (2017年11月6日 22時) (
レス) id: b3cbdb3713 (このIDを非表示/違反報告)
まま松(プロフ) - ひにゃーのさん» 「ぬかった」というのは失敗した状態で使う場合の時の言葉を表すので、間違っていません。誤解を招いたようでスイマセンでした。 (2017年11月5日 17時) (レス) id: adb325526a (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃーの - 91話の1行目の｢良かった｣が｢ぬかった｣になっとりますよー！ (2017年11月5日 16時) (レス) id: e8b656b6cc (このIDを非表示/違反報告)
月燈(プロフ) - 87話の6行目、｢家｣が｢言え｣になってますよ。 (2017年9月12日 6時) (レス) id: 650fb48ac8 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄ゆづゆ(プロフ) - もうすぐヒロインは悪役につき。の1から一年ですね！完結おめでとうございます！私は大人になったらの話が見たいです！本当にいい話をありがとうございます！！ (2017年8月26日 9時) (レス) id: 9a1ec58e55 (このIDを非表示/違反報告)
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