第４２話 カラ松とラーメン屋巡り ページ29
・
「お、おいしそー」
帰り道、私は鞄の中に忍ばせておいたラーメン特集を読んでいた
見開き一ページにでかでかと載せられているのは新しくオープンしたラーメン屋の情報だった
湯気が出ていて、具材がたっぷり乗せられているラーメンはとっても美味しそうだ
「...ここから電車で３０分ぐらいのところだ...行こうかな」
「っふ、一人でラーメン屋とは寂しい女だな」
「うわ！」
口から出てきそうなよだれを飲み込み私は休日のスケジュールを頭の中で描いていた
そんなときに急に後ろから声が掛かった
思わず声を出して首だけを後ろに振り返った
思ったより顔が近くにある
そこにはカラ松がいて、私の肩越しにラーメン特集のページを覗き込んでいた
「...近いって」
「む。美味そうじゃないかこの店」
「...お前は本当に人の話を聞かねぇな空っぽ頭」
「おお、場所もここから近いじゃないか」
「もう色々とめんどくさ...」
会話をしてくれ、会話を
私が歩き始めるとカラ松は私の横に並んで歩き始めた
「そのオープン日いつだ？」
「来週の日曜日だって」
「そうか...確か予定はなかったな。お前はどうだ？」
「...特になかったと思うけど...」
何故わざわざ私の予定を聞く？
その時、カラ松は足をピタリと止めた
つられて私も足を止めてカラ松の方を振り返った
「二人で一緒にいかないか？」
「...は」
意味が分からない
何故、こいつと一緒に行かなくてはならないのだろうか
あほらしい
「...なんで」
「いや、この間のお詫びというか...。ほら、体育館に閉じ込められた時の」
「自分が悪かったって自覚があることにビックリした。お前の空っぽ頭でそこまで理解出来ていたなんて。」
「お前は人をイラつかせるのが得意なようだな。せっかく奢ってやろうと思ったのに」
「えーーっ！うっそー！気にしなくてもいいのに！でも、せっかくの好意だし受け取らないのは失礼だよね」
「現金な女だな」
「なんか言ったかコラ。黙って奢れ」
「チンピラかお前は」
かくして、私とカラ松は一緒にラーメン店に行く事になった
決してデートではない
断じてな
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 481人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もぐりんちょ(プロフ) - もう神しか言えないよね。ｳﾝｳﾝ最高だよね。ｳﾝｳﾝｳﾝ むつごと(まだおそとトドだけど)キスするなんて幸せだよね。 ｳﾝｳﾝｳﾝｳﾝ (2017年3月28日 13時) (
レス) id: c3278024c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカス(プロフ) - ト、トド松と…事故ちゅー？！うわぁぁ！！もう最高です！！！ (2017年3月28日 13時) (レス) id: d1d5601469 (このIDを非表示/違反報告)
SAI(プロフ) - この作品の世界観大好きです！更新楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！応援しています(o^^o) (2017年3月26日 11時) (レス) id: fe1261959e (このIDを非表示/違反報告)
闇松(プロフ) - この作品大好きです！更新頑張って下さい！後○○してみたシリーズで「もしも夢主がナンパされてたら？」をお願いします！ (2017年3月20日 22時) (レス) id: 60f348ae92 (このIDを非表示/違反報告)
＊白夜兎＊(プロフ) - あ、またまたご迷惑掛けると思います。←○○シリーズで(甘えてみた)お願いします。無理だったらいいんですよ！？← (2017年3月20日 20時) (レス) id: 13ae58adc3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
