部屋着 16 ページ23
あれは、いつのことだっけ。
…ああ、そうだ。
あれは、私と彼が、まだ高校生だった頃…
彼の名前は
明るくて、みんなから好かれていた。
顔もそこそこいいほうなので、結構女子にもモテちゃって。
まぁ、その女子の中に私もいたわけ。
「今日の正人君、めっちゃ可愛くなかった?」
「わかる!問題答えられなくて照れてたのめっちゃ可愛かったよね!」
なんて会話が女子の中であったり、
「はぁ、正人君が可愛すぎてつらい…!」
「なんなんだあの天使…!ほんとに男か!?」
とかそういう、正人はアイドルか何かなのかと思わせる発言も少なくはない。
そしてある日、私たちの中の一人が、正人に告白した。
「あっ、あのっ、正人君っ!わ、私、正人君のことが好きです!」
私は、運悪くそれを目撃してしまった。
…どう、するのかな。
正 「…ごめん」
あ…
「そ、そっか、ごめんね…!じゃあ、また明日!」
…ちょっと待って、私、今どっちの気持ちを優先したほうがいいの?
【昨日まで楽しく話していた友達がかわいそう】
【正人が付き合わなくてよかった】
…やめよう、考えるの。
明日、あの子を慰めてあげよう。
そう思い、私は家へ帰った。
―次の日―
学校に行くと、昨日のことが話題になっていた。
「なぁ、正人ー、お前、また女子振ったんだって?」
「いいよなぁ、イケメンは!たくさん女子から告られてよー」
正 「あはは、そんなんじゃねぇよー」
女子の間では、
「真理、あんたよく言ったね」
「頑張ったね。お疲れ」
なんて励ましの言葉があった。
私もそこに参加して慰めてたけど、その子はそうとうショックを受けたようで、
私たちの言葉なんて、耳に入っていないだろう。
…可哀想に。
なんて思ってしまう余裕はなんだろうか。
私だって、振られる可能性はあるし、あのたくさんの女子の中から
選ばれる可能性は極めて低いのに。
なんてことをずっと考え、私はその日の授業を受けた。
―次の日―
私がクラスへ足を入れると、またもや告白のことを話しているのを聞いた。
今度は、他クラスの学年で結構顔のいい女子の嶋村さんが正人に告ったらしい。
女子たちは、「顔がいいからokされると思ったのか」などと言っていたけれど、
嶋村さんは、別にいい人だし、そういうのではないんじゃない?
と私が言うと、「あー、まぁ確かに」と納得してくれた。
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織姫 - 咒萌琉@ちゃんこ様さん» あはっ、ちゃんこ様…さん?wが面白かったようでなによりです!周りから変な目で見られないように気をつけてくださいね?w更新頑張ります! (2018年12月28日 0時) (レス) id: 4778a94982 (このIDを非表示/違反報告)
咒萌琉@ちゃんこ様 - 部屋着 4 くらいからめっちゃ笑ってました。呼び捨てにしてたりとか「まふまふよ…心配してくれるのか…」とかものすごい笑いました。頑張ってください!応援してます! (2018年12月26日 2時) (レス) id: 6bd5899d44 (このIDを非表示/違反報告)
織姫 - 朱桜よろんさん» あー!お久しぶり?ですねー!ふっふっふ、こんなのでも一応作者なんですよ?w文才力なんてないですよ〜!私も更新頑張るので、よろんさんも更新頑張ってくださいね? (2018年12月16日 2時) (レス) id: 4778a94982 (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - 織姫さん» 織姫さん…!!作者様だったのですね…!!文才力の差…圧倒的です… 更新がんばれください((( (2018年12月12日 22時) (レス) id: 164fe08ff3 (このIDを非表示/違反報告)
織姫 - こたぬきさん» あ、こっちも読んでくださったんですね!ありがとうございます…!私が今までに書いた作品は織姫の作品集という作品から全部観れるので是非他の作品も見てくださいね!更新頑張ります! (2018年11月28日 1時) (レス) id: 4778a94982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織姫 | 作成日時:2018年2月18日 6時