Call My Name ！ Ⅱ (ページ16)

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「ねえねえ！！！！！第2体育館だって～！！！！」

「行こ行こ！」

「あーんまってよ～！！！！」

　サッカーグラウンドを出ると、前を通った女子がキャーキャーと騒ぎながら走っていった。あの方向は第2体育館か………？というか言ってたしな。私は近くにいる団員に声をかけた。

「おい、第2体育館って何してんだ？」

「えーっと、…………バレーっすね。男子バスケ対野球部の」

　男子バスケ部……………………………ああ、黄瀬か。だから女子が……………………………………

　黄瀬が女子に、と思うとちくりと胸が痛くなる。だからなんなんだ一体。女子に好かれるのはいつもの事だしアイツは私がどうこうする男じゃない。

　けれど。

「次はどこ行きま＿＿＿＿「第2体育館」え？」

「第2体育館、行くぞ」

「？はい、わかりました。」

　私は第2体育館に向かう。…………別に黄瀬を見に行くわけじゃない。あくまで見回りだ。なんでもない、なんでもないんだ。そう言い聞かせながら。

　＊＊＊

「「「「「きゃ～～～黄瀬くぅ～～～～～～～ん！」」」」」

　第2体育館に来て私を出迎えたのは黄色い歓声だった。たくさんの女子の群れの中心には余裕気な表情のバレーユニフォームを着込んだ男子バスケ部と悲痛な顔をしてる野球部。

　どちらが優勢なのかは一目瞭然だった。でもそれと比例して思った通り治安が悪く、既に現場にいた応援団の人間がコートの最前線に立って雪崩込んだ女子たちを止めている。