32 少女の目的 ページ34
Aははっきりと答える。
「ショーが見たかったから。
それだけよ、本当にそれだけなの。
それが叶うなら誰でも良かったの」
「だからお前は彼らを呼び、異形を生み出したというのか?」
「そうよ。
あの子達は私のボディーガードでもあるの。
近くでヒーローショーを見るには危険もあるから」
健は質問をしながら、沸々と怒りが湧いてくるのを感じていた。
Aの我が儘のために、自分の仲間は危機に陥ったのだ。
そして、聖都にいる者を混乱させた。
幼子の我が儘にしても度が過ぎる。
許されることではない。
「A、お前はやり過ぎた。
ヒーローショーなら、テレビで我慢するんだな」
「それじゃ駄目よ、本当に駄目。
楽しくないの。
実物で見るのが、楽しいの!」
健に対しAがそう言い放ち、邪悪な気配を一気に膨らませる。
異形が次々に生み出されていき、暴れ始める。
自身の消滅が一瞬頭をよぎった。
しかし気にしている暇はない。
左腕につけているブレスレットをかざし、叫ぶ。
「バード・ゴー!」
☆☆☆
明日那が怪我人を病院内に引かれたブルーシートの上に寝かせ、傷の具合を確認する。
適切な処置を施し、安静にしているように伝える。
聖都中で異形が暴れ出し、多くの怪我人が出ていた。
ライダーは黎斗以外が出撃中で、人手が足りなかった。
「ポッピー、手伝えることはある?
傷の手当てくらいなら役に立てると思うけど」
そこにヒーロー達がやって来て、鉄也が代表して申し出た。
明日那が「お願い」と短く答えると、彼らは素早く動き始めた。
それから少しして、スナイプが健を抱えて現れた。
近くにいたナーガが気付いて健を受け取る。
「一般の外科医でも縫合出来る程度の裂傷が右腕に出来ている。
なるべく早く縫合しろ」
「分かった」
ナーガは健を外科医の下へ運んだ。
外科医から縫合する道具一式がある場所を聞いて鉄也が道具を取ってきて、スティンガーの毒を麻酔の代わりに使用して縫合した。
しばらくして目を覚ました健は、周囲を見回す。
怪我人だらけの病院内は人口密度が高かったが、かなり落ち着いている。
「起きたか、健。
檀黎斗が私達を呼んでいる」
恐らく健を案内する係として残っていたのだろう城二がそう言い、健の前を歩き始めた。
CRに着くと、予想通りヒーロー達が集結していた。
ヒーローが全員集まったのを確認し、黎斗がガシャットを収納するケースを開ける。
「君達に神の恵みをくれてやろう」
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは、明けましておめでとうございます(二日遅れ)。 お疲れ様、そして返信遅くなってごめんなさい。 お仕事、すぐに始まるんだね……大変だ。 リナの小説読んだよ! 続きが気になって仕方ない(笑) でも無理しないでね。 いい一年にしよう! (2018年1月3日 0時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様でしたm(__)mそして……完結おめでとう(*≧∀≦*)いやー…よかった(〃ω〃)あたしは好きだ(〃ω〃)短編小説頑張ってなv(^o^)あたしもがんばりますv(^o^)完結目指して… (2018年1月3日 0時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様m(__)m紅白見ていた。新年から仕事(。´Д⊂)マジ泣きそうΣ(゜Д゜)更新続きを書き終わりました。また時間みてやりますm(__)mよいお年を(*≧∀≦*) (2017年12月31日 20時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様! 仕事納めがあったんだね。 ゆっくり休んでね。 小説はいよいよ最終決戦です。 リナも無理しちゃ駄目だよ。 体調に気をつけてね。 よいお年を! (2017年12月31日 20時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様m(__)mありがとう(///∇///)今年最後の夜勤終わったm(__)m更新遅くなるけど話書くからm(__)m話ありがとう(///∇///)無理しないでね(。´Д⊂)体調崩さないでね(。´Д⊂) (2017年12月30日 20時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つっつまー | 作成日時:2017年11月19日 0時