19 ディメンション反応 ページ20
「すみませんでした」
鉄也、フレンダーを追いかけてきた青年と少女の三人は一斉に看護師に頭を深々と下げる。
フレンダーが病院に入ってきてしまったことで叱られたのだ。
「フレンダー、次からは場所も考えようね」
CRに戻ってきた鉄也が頭を撫でながら言うと、フレンダーは鳴いて了承する。
「それにしても、どうして教授達がここに?」
「ディメンション反応を確認したからだ。
正確には、二回目だったんだが」
「そのディメンション反応ってのは何だ?」
教授と呼ばれた青年、南城二の言葉を聞いて大我が尋ねる。
「時空がずれたり歪んだ時に生じる反応だ。
これを感知することで、誰かが時空を移動した際、反応が起きた時空が特定出来ればその世界へ移動することが可能になる」
「……よく分かんないんだけど」
説明を聞いていたらしいニコが眉根を寄せると、大我は呆れたように言う。
「つまり、異世界に移動した跡みたいなものだ。
跡を辿れば同じ場所に着くからな」
「それで、二回目っていうのは?」
鉄也が城二に問うと、彼は眼鏡を上げて答えた。
「鉄也と武士がいなくなった時も反応があったんだ。
しかし、その時はどこに行ったのか特定出来なかった。
そして今回、二回目の反応でこの世界にいると分かったんだ」
「特定出来なかったのは、恐らくゲーム空間だったからだろう。
もっとも、私が作った場所にホイホイ行くのは不可能に決まっているがな」
黎斗がどこかずれた発言をして明日那にそれどころじゃないでしょ、と怒られる。
鉄也は思い出したように訊いた。
「そういえば、健は?」
「彼なら今、武士を探している。
もう一人と一緒にな」
もう一人など鉄也の記憶にはなかったが、行動を共にしているなら悪人ではないのだろうと考え、深くは考えなかった。
☆☆☆
ナーガが武士と笑顔の練習をしているとセイザブラスターに通信が入った。
今までセイザブラスターの通信機能は使えなかったのだが、何故か使えるようになったらしい。
ナーガが応答すると、聞き慣れた仲間の声がブラスターから聞こえてきた。
通信を終えて、ナーガは武士に言う。
「武士、俺はこれから仲間と会ってくる」
武士はナーガの仲間はどんな人物なのか興味が湧いて、訊く。
「俺も行っていいか?
怪我もそんな酷くねぇしさ」
「モチのロン、だ」
彼の微妙に軽快な言い回しはどこで覚えてくるのだろう、と場違いなことを考えながら、武士はナーガと病室を出た。
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つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは、明けましておめでとうございます(二日遅れ)。 お疲れ様、そして返信遅くなってごめんなさい。 お仕事、すぐに始まるんだね……大変だ。 リナの小説読んだよ! 続きが気になって仕方ない(笑) でも無理しないでね。 いい一年にしよう! (2018年1月3日 0時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様でしたm(__)mそして……完結おめでとう(*≧∀≦*)いやー…よかった(〃ω〃)あたしは好きだ(〃ω〃)短編小説頑張ってなv(^o^)あたしもがんばりますv(^o^)完結目指して… (2018年1月3日 0時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様m(__)m紅白見ていた。新年から仕事(。´Д⊂)マジ泣きそうΣ(゜Д゜)更新続きを書き終わりました。また時間みてやりますm(__)mよいお年を(*≧∀≦*) (2017年12月31日 20時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様! 仕事納めがあったんだね。 ゆっくり休んでね。 小説はいよいよ最終決戦です。 リナも無理しちゃ駄目だよ。 体調に気をつけてね。 よいお年を! (2017年12月31日 20時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)m更新お疲れ様m(__)mありがとう(///∇///)今年最後の夜勤終わったm(__)m更新遅くなるけど話書くからm(__)m話ありがとう(///∇///)無理しないでね(。´Д⊂)体調崩さないでね(。´Д⊂) (2017年12月30日 20時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つっつまー | 作成日時:2017年11月19日 0時