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相澤｢ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ。かつては、オリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ、全国が熱狂した。今は知っての通り、規模も人口も縮小し、形骸化した。
そして日本において今、かつてのオリンピックに代わるのが雄英体育祭だ！
当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が、経験値も話題性も高くなる。時間は有限。プロに見込まれれば、その場で将来が拓けるわけだ。
年に1回、計3回だけのチャンス。ヒーロー志すなら、絶対に外せないイベントだ。その気があるなら準備は怠るな！｣
皆｢はいっ！｣
みんなやる気満々。
僕は…相澤を見ていた。
昼休み
みんなが体育祭の話で盛り上がってる中、僕は職員室へ向かった。
A｢相澤いる？｣
ﾏｲｸ｢イレイザーなら、多分仮眠室だぜ！｣
A｢ありがとう。｣
マイクにお礼を言って、仮眠室に向かう。
ｶﾞﾗｯ…
A｢…いた。｣
仮眠室に入ると、寝袋に入って寝ている相澤がいた。
音を立てないように、相澤のそばに座る。
A｢…僕さ、親いないんだ。
正確には、“いない”じゃなくて、“いなくなった”。
別に死んだとかじゃないよ。
僕を捨てて、2人とも出ていったんだ。
なんで捨てたかも、なんで僕を1人にしたのかも、分からない。
邪魔だったのかな〜？｣
相澤｢なんで笑ってる？｣
相澤を見ると、俺を見ていた。
A｢起きてたんだ。｣
相澤｢あぁ、お前が入ってきた時ぐらいにな。
神崎。辛いこと…話してくれてありがとな。｣
相澤は、包帯だらけの手で、僕の頭を撫でる。
A｢うん…｣
その温かさに、僕は目を閉じた。
相澤side
仮眠室で寝ていると、誰かが入ってきた。
俺を起こさないように、俺のそばに座ると、
A｢……僕さ、親いないんだ。｣
と、神崎の声が聞こえてきた。
そっと目を開けて、神崎を見ると、辛いであろう過去を笑っていた。
相澤｢神崎。辛いこと…話してくれてありがとな。｣
俺は、包帯だらけの手で、神崎の頭を撫でた。
相澤｢神崎？｣
神崎を見ると、スヤスヤと寝ていた。
A｢…｣
神崎の目元に、うっすら涙が。
相澤｢辛かったら、泣いていいからな。｣
そう呟いて、俺は目を閉じた。
相澤side終了
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年1月30日 1時
