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Episode.25 ページ33

「私_______上杉君たちは気づいてると思う。こう思ってるよね。私はPTDSなんじゃないかって。
 でも、あんなことがあったのは初めてだし、私には説明のしようがないの。自分だってよくわからないの。どうしていきなりあんなふうになっちゃったのか。」

みんながうなずいた。若武が表情を緩める。

「さて。これを、上杉先生はどう見る?」

う。まだあるの。

「それは心的外傷的ストレス障害だと思う。あの時の何かで立花の記憶がフラッシュバックしたんだ。」


それって何なんだろう。

「記憶が呼び起こされる原因となるのは、音やにおいなん・・・」


上杉君の言葉が途中で途切れた。

「そうか・・・そういうことか。あの時の原因は、音だ。若武のブレーキ音が、引き金となったんだ。確か過去の事故もブレーキ音が鳴ったっていう話だし。」

え。なんで…・しってるの。

わたし、隠してたはずなのに。過去の事故って・・あの時だよね。私のパパとママが死んだ事故。

「どうして・・知ってるの?」


答えは、わかってる。

「黒木のコネでわかったんだ。」

黒木君の情報網。

「・・・・そっか。なら隠す必要、ないね。」

もう、全部話してしまえば、簡単。


「私が佐川の家に入っていったっていう目撃情報、あれは本当だよ。ずっとずっと、二人で話し合ってきたの。どうしたらいいか。」



「「「「はぁ??」」」」」

「わかんないのも当然だよね。佐川は、本当の犯人じゃないんだよ。ううん、犯人なんだけど、あれはただの操り人形みたいなものなの。佐川の家って、有名な会社として知られていながらも、膨大な借金があって。それを、払った人____グループ、ブラックナイトがいたの。黒木君、知ってる?」

「ああ。結構有名な暴走僕だよ。」


「それに利用されたんだ。借金を払って損をしても、利子がついて帰ってくるから。佐川は宅急便会社の息子で疑われにくいし、いろいろ脅されてやってたみたい。本当なら今頃死んでる命なんだ、俺たちはお前を買ったんだ、お前に選択肢はない。って。わたしは、パパとママを殺されたけど、すごいつらいけど。同時にかわいそうだったの。佐川のことが。」

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サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» どうぞどうぞ! (2017年10月27日 16時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - サクラパンさん» じゃあ、タメにしま〜す (2017年10月26日 21時) (レス) id: 0282eb9143 (このIDを非表示/違反報告)
サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» ありがとー!敬語使わなくていいよ! (2017年10月26日 20時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - サクラパンさん» 早速、使わせて頂きました。 (2017年10月26日 20時) (レス) id: 0282eb9143 (このIDを非表示/違反報告)
サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» 分かったならよかった! (2017年10月26日 20時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラパン | 作成日時:2017年8月30日 15時

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