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Episode.12 ページ15






待ちに待った土曜日。






今日は、調査に行く日だった。









事件ノートと、筆記用具を持ち、動きやすいショートパンツに着がえて、家を出る。





もちろん、ママには勉強会って言ってある。じゃないと許してくれないから。







うちのママって、公徳心に問題あるんだよね。









そんなこんなで、前、「市立中学校六つの都市伝説」で行った、若武の学校へ着く。









いつものことながら、みんな揃っていた。・・・・・・若武以外は。






「遅れてごめん。若武は?」


「もうすぐ来ると思うよ。あっ、来た。」

と小塚君が答えてくれる。





ほんとだ。向こうから若武が来る。









キキィーーーーーーーー!




とブレーキ音が鳴り、若武が自転車から飛び降りる。


そして、いつものようにキメようとするけど、私はそれどころではなかった。



ブレーキ音が鳴った瞬間、心臓がギュッと縮むような気がした。




昔の記憶がよみがえり、頭の中でフラッシュバックする。




次々と映像が流れていき、あの、もう思い出したくもない、映像が映る。




なんで・・・・今までこんなこと、一度もなかった。


どうして?



そう思っている間にも、どんどん映像は進んでいく。





や、やだ・・・・やめて、おねがい。ママとパパを、殺さないで。こんなの、思い出したくない。




あたまをかかえて、へなへなっとしゃがみこむ。









直後。どん!と鈍い音が響き、ごり、と車が動く。




う・・・・「いやぁあああああああああ!」



まただ・・・・・またママとパパが。



ひどい。やだよ。こんなの、いやだ。






「おい、アーヤ!」





という声で、はっと我に返る。







「大丈夫か?」







みんなが心配そうな顔で見ている。





「う、うん。大丈夫。」





「んなわけないだろ。」



という上杉君の言葉に、みんながうなずく。








「ありがと。でもほんとに大丈夫だから。行こ。」




じっとみんなが私を見る。やがて、あきらめたように首を振って、

若武が、言った。






「じゃ、後で説明しろよ。」



う・・・・・・

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サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» どうぞどうぞ! (2017年10月27日 16時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - サクラパンさん» じゃあ、タメにしま〜す (2017年10月26日 21時) (レス) id: 0282eb9143 (このIDを非表示/違反報告)
サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» ありがとー!敬語使わなくていいよ! (2017年10月26日 20時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - サクラパンさん» 早速、使わせて頂きました。 (2017年10月26日 20時) (レス) id: 0282eb9143 (このIDを非表示/違反報告)
サクラパン(プロフ) - ゆりゆりさん» 分かったならよかった! (2017年10月26日 20時) (レス) id: a8498e2e89 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラパン | 作成日時:2017年8月30日 15時

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