24:『イヤミチビ太のレンタル彼女』 いとこside 狂人の警告 〜続くよ〜 ページ24
実にいいことがあった。
同時に実に不思議なことが。
あのニートたちが、急に働き出した。
いやいいことなんだよ? 本来とてもいいことのはずなんだ。
ただこいつらが毎日いい顔で帰ってくるのを見ると、何となく不安になるだけで。
松代さんもびっくりしすぎてギックリを起こした。
だからご飯は私が作っているんだけれども、まったく気にしない。
自分たちの母親のことなのに、どうしたとも言わない。
心ここにあらずといった感じ。
いつも、ニコニコと落ち着いていて喧嘩することもなくなった。
なんか不気味。
思い切って聞いてみることにした。
『ねえ、六つ子たち』
「「「「「「ん?」」」」」」
『どうして急に働き始めたの? あんな働きたくなさそうだったのに……』
そういうと六つ子たちはデレデレにやにや、鼻の下を伸ばして笑い始めた。
六つ子一の闇キャラのいっちぃまで闇ゼロで笑ってるよ、ほんとどうした。
『……何? 気持ち悪いよ』
「んふふ〜♪ 聞きた〜い?」
『別〜に』
「そうか、ならば教えてやろうcousin!」
『何とも言ってないよね私!?』
「「「「「「彼女に会うため!!」」」」」」
は?
『彼女? どういうこと常識人』
「いやああのね? こないだAがバイト行ってた時にレンタル彼女の広告が来てね?」
『はいはい?』
「そこの彼女さんたちに僕たちもうゾッコンで!」
『……はいはい』
「彼女さんたちに会うにはスゴい巨額が必要って言われたんだ。
だからこうして兄弟みんなでいろんな事して稼いでるんだよ!」
『……あ、そうなんだぁ』
…
……
………
カモにされてる!
結構なカモにされてる!!
やばいぞこいつら、変な連中に目をつけられた!!
六つ子恐るべし……ここまでするか普通!?
ここまで貢ぐか普通!?
どうにかして止めねば……松野家は破滅だ!!
『あ、あのさあ?』
「「「「「「何、A?」」」」」」
『その人たち、ちょっと怪しくない?』
「「「「「「え?」」」」」」
『自称常識人』
「はいよ」
『それ、一時間いくら?』
「通常料金十万。いろんなオプション付けるともっと増えるかな」
『普通そういうのはね……一時間七千でも高いくらいなんだよ……』
「……でも六つ子割で五百円だった」
『六つ子割!? 君たち、自分ら以外に六つ子見たことある?』
「「「「「「……無い」」」」」」
『ほら怪しい! めちゃくちゃ怪しいよその店!?』
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作者名:周期 | 作成日時:2016年7月28日 19時