ただいま�� ページ45
ーー着いた。
任務の後にこうして家に着くと、いつもは多少の疲れを自覚するところなのだが今は何も感じない。
俺の帰りを待っているのかの様に玄関には小さな灯りが灯っていて、白い吐息がそれに反射する。
玄関を開けて中に入ると寝室や廊下はまだ暗かったが、目が闇に慣れていたこともあり暗闇の中でも一週間ぶりに帰った我が家の様子を伺えた。
ーーーA達は勿論の如く、まだ眠っているようで家の中は静寂に満ちていた。
自分の部屋に入る前に、隣のAの部屋の前で立ち止まる。
ーー今日は寝言は聞こえない。
寝ている顔を見てから、俺も休もうと音を立てないように部屋に入ると Aはぐっすりと寝ているようで 規則正しい寝息が聞こえた。
その寝顔に安堵すると、全身の力が抜けるのを感じた。
杏｢……ん？｣
身体を横に向けて寝ているAの頭の横には何やら人形のようなものが置いてあった。
ーーむ？
そのAの手の下にある人形は、俺を似せたような姿形であり隊服や羽織りも同じ物で これはAが作ったのだとわかった。
ーーグッと胸が苦しくなるのを覚え、ゆっくりとそこに膝をつきAの頭を優しく撫でた。
安らかなその寝顔を見ていると、心が温まる。
ーーああ、これが愛おしいということなのだろか。
二三回撫でているとAは寝たままクスリと微笑み『煉獄さん……』と、呟いた。
杏｢……ただいま｣
と、寝ているAへと呟きその髪に口付けをしてから部屋を後にする。
ーーさて、俺も疲れた。
自室へと入り剣を立てかけ、羽織りや隊服を脱ぎ寝巻きへと着替えた。
綺麗に敷いてくれてある布団からは温かい太陽の香りがして、毎日干してくれているのかと優しさを感じた。
ーーー会話を交わすのは明日にして、俺も寝るかと布団に入るとすぐに深い眠りへと落ちて行った。
◆
朝の光を感じてパチっと目を覚ます。
ボヤけた視界には煉獄さんの人形が目に入り、寝起きの鈍い動作でそれを抱き締める。
ーーー帰ってきたかな。と、寝巻きのまま台所へと向かい握り飯があるかどうかを確かめに行く。
しかし その握り飯はそのまま置いてあり、……ああ、今日も帰ってこなかったとしゅんと眉を落とす。
でも、昼までには帰ってくるかもしれないと期待を胸に玄関を何気なく見ると見覚えのある草履が揃えられてあるのが目に入った。
『！！！！』
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
