つもり。だったのに… ページ36
電話が来なくて
でもどうしても諦めきれない私は
その喧嘩から何ヶ月か後。
"仲直り” をするためと "謝る” ために東京の街へと向かった
謝るつもりで
仲直りするつもりだった
でも。
健二郎が迎えに来てくれた最初っから
そんな私の 甘えた考え は叶いそうにない雰囲気
それが私と健二郎の間に存在した
無言。それから 無音
流れてるのは車のスピーカーからの音楽だけ…
手も繋がない健二郎の横顔は
近くにいるのに
触れられる場所にあるのに
私に触れられる事を拒むようにただただ前を向いていた
…あの時はごめん
そんな言葉は届きそうになかったから言えなかった
…三代目も"健二郎"なんだよね?
そんな言葉は傷をえぐりそうでやっぱり言えなかった
だから何も言えなくて
綱ぎたい手をただ1人。
グーにしたりパーにしたり…繰り返した
今。東京に着いたばかりなのに福岡に帰りたかった
今。健二郎に逢ったばかりなのに寂しかった
このままどこまで行くんだろ…って思った
この道の先には何があるんだろ…って思った
…本当は見えてた
多分そこにあるのは……いい場所じゃない…
車を停めて
あの頃みたいに早足で入った健二郎の広い部屋
何度も何度も肌を重ねて
いっしょに浴槽につかって
_他の人に肌を見せたくない_ そんな約束をした
あの広い部屋と
今居る場所は違う所に感じた
『俺.明日早いから…』
そう言い残して寝室の扉を閉めた健二郎に
私が出来たこと。
そんなの 何もなかった
時間が経って健二郎が瞳を綴じてて…
寝てると思ったから言えた事
ごめん。それからもう一度…ごめんね…
眠る健二郎の頬
触れていいはずなのに
触れられる場所なのに
触れていいのか。駄目なのか。解らなかった
「…好きだよ?…」
そう言ったら健二郎は起き上がって
なんやねん！って言った
＿お前ホンマになんやねん
三代目やないって傍におる思うたらまた今度は三代目やて勝手に離れてって
なぁ。俺はどうしたらええん…
捕まえた思ったら勝手にすり抜けられて
俺はどうしたらお前ん事.ちゃんと捕まえていられるん
三代目の俺とそうやない俺.何がどうちゃうん?
三代目の俺は何で三代目やない俺は何？
今の俺はどっち？＿
あまりの剣幕で
言った言葉はそのままじゃないかもしれないけど。
健二郎はそう言って怒って…苦しんでた
ごめんなんか意味なかった
…何をどう伝えてももう手遅れなくらい私は
健二郎を傷付けてしまっていた…
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梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (
レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ（笑）…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも！ なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい！この作品どんな？ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね！！それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨香 | 作成日時：2019年8月27日 11時
