第139話 キレちゃうぞ☆ ページ49
ミドゥーザと共にその場に倒れ込む。
『っあ〜〜、疲れた。暫く動くの無理』
「ふぅ〜〜、同感だネ…………」
あ、気絶した。
「ユキ！！！」
『スクアーロ……無事でよかった』
「ああ、ユキとコイツのお陰だぁ」
優しく抱き起され、星状六花のマークがあしらわれた明るい黄色の匣を返される。
レーグ……ありがとう。
眩暈のせいで気づくのが遅れたけど、近くにはおチビさんにこどもたち、XANXUSくんが来てくれていた……私って愛されてるなぁ。
【そうだぞ。ユキがこいつらを大事に思っているように、こいつらもユキのことを大事に思ってるんだ…………だから死ぬんじゃない】
……うん。
「くっ」
マグロの死ぬ気の零地点突破改とGHOSTによる吸収対決の余波で引きずられそうになる体がスクアーロに抱き込まれる。
ミドゥーザは……ああ、おチビさんが襟首を引っ掴んでくれてる、よかった。
「吸ったー」
「さすが10代目！！」
「極限によくやったぞ、沢田！！」
「来るな」
……本来ならボンゴレ勢＋真六弔花の炎がマシマロ野郎のものとなるけど、私の介入により雪の者＋真六弔花の炎が渡ることになる……炎量は変わりないかもしれないな。
「おかしい…」
零地点突破改は敵の炎を吸収し、自分の炎に変換する技。
しかしマグロの炎が強大化する様子はない……やっぱり私たちの炎はマシマロ野郎に渡ったな。
「いやぁ、すごいすごい！！ GHOSTを倒しちゃうなんてさ♪」
出たなこの野郎……私が万全の状態ならすぐにでも凍らせてやるのに。
【はーい、大人しくしとけよー】
うるさい、わかってる！
「それにしても綱吉クン、君は物好きだなぁ。骸クンにXANXUSクン、かつて君の命を消そうとした者を従えてるなんて。正気の沙汰じゃない」
そんなこと言ってると、私の兄貴分と可愛い一番弟子がキレちゃうぞ。
「おいカス。言っておくが、オレは沢田に従っちゃいねぇ」
憤怒の炎で焼きマシマロになってしまえ〜。
「クフフ。まったくだ。僕の言動を額面通り受け取るのは無知な生娘か愚かな少年だけかと思いましたが、まさかマフィアとひとくくりにされるとは……心外です」
目玉と凶器で串刺しになってしまえ〜。
二人とも全力出せちゃうんだからな！
私の話をちゃ〜んと聞いてくれたから炎満タンなんだから！
【おまえダイジョーブ？ 疲れすぎてキャラ見失ってない？】
ユキちゃん超元気！！
【いや多分それハイになってるだけだから！！！ 今すぐ休め！！！】
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年5月9日 21時
