第128話 おじさま ページ38
真美姉がブルーベルの攻撃のことごとくを地に落とすか、重力を操って破壊している一方で、獄寺サンの方は嵐の炎が飛び交う。
文字通り膠着状態が続いている。
ここらで何か一手打ちたいところだ………………雪の炎で奴等を“凍結”させてしまえれば……いや、母さんと雪の炎は使わないと約束したんだから駄目だ！！
「にゅ〜！！ ラチが開かないから倒せる方からやっちゃえ！ ボンバ・アンモニーテ！！！」
「倒せる方とは言ってくれるじゃねーか…」
雨の炎を纏ったドでかいアンモナイトが真美姉を通り越してオレたちに迫る。
ああ、真美姉が潰すまでもないぜ。
愛刀に嵐の炎を流し、上段に構える。
「これくらい叩き斬れなきゃなァ！！」
バキィッ！！！
いつだったか母さんに教わった、斬撃を飛ばすなんて技を使う日が来るとは…
あれで母さん、剣術が得意じゃないってんだから意味わかんねーよな。
「むぅ〜！」
「雪那を甘く見すぎ、だよッ！」
「う゛っ！！」
Fシューズで空に浮く真美姉が強力な蹴りをお見舞いする。
……アレって母さん仕込みだから、まじでやばいんだ。
ブルーベルは雨の炎による防御壁を展開しようとしたらしいが、それは瞬時に真美姉の炎で打ち消されていた。
やっぱ相性最悪だな。
「あっ」
オレよりも更に後ろにいた雪華が嬉しそうな声を上げる。
雪華の反応からして敵じゃねーだろうが、誰が来たんだ……？
「あんたの重力を操る炎、効果範囲が広すぎて仲間の近くじゃ使えないって知ってるもんね〜っだ！」
「！！」
「バーロー！ おせぇぞブルーベル！！」
どうやら真美姉は誘い込まれていたらしく、そのすぐ隣には獄寺サンがいる。
「いっちゃえ、ボンバ・アンモニーテ！！！」
「烈火マグマ！！！」
これじゃあ炎を展開して攻撃を防ぐことができない……！
それに、オレがいる位置からじゃあ二人に斬撃が通っちまう……！
GAOOO！！！ ピシィ……ドンッ！！
アンモナイトが石化し、派手に爆発する。
嵐の炎が雷を纏ったエイに受け流される。
これって…
「がん首そろってんじゃねーか、ドカス共」
雪華が嬉しそうな声を上げるわけだ。
「XANXUSおじさま！！」
「ザッ、XANXUSをおじさまって……！！」
あれ、なんか獄寺サンが微妙な顔してる。
「沢田に伝えろ。ボンゴレ9代目直属独立暗殺部隊ヴァリアーは、ボンゴレの旗の下、ボンゴレリングを所持する者共を援護する！！」
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年5月9日 21時
