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彼女。119 ページ22







インターホンが鳴ってから数分、まだまふが来ない。




「…遅いな。」




何かあったのだろうか。


不安になって部屋のあたりをうろうろしていると、目に付いたそれ。




「っ!」




茶封筒だ。


隠さなきゃ、まふに見つかったら心配をかける。


…それに、まだそうと決まったわけではないから。


私が我慢すればいいだけの話。


パパッとそれを棚の引き出しに入れた。




ピ-ンポ-ン




今度は家のインターホンが鳴って、確認するとまふで。


ほっと一息ついて扉を開けると、まふは眉間にしわを寄せて一枚の写真を見せた。




「?




…っこれ!」




それは今日送られてきた例の物中の一枚。


なんでまふが、?


あまりの驚きに頭が正常に回らない中、まふはお邪魔しますと一言呟いて家の中へ入った。









コトッ




温かいお茶をテーブルの上に置く。


私の前に座るまふは、座ってから一言も言葉を発していない。


湯気が、ただ静かに立ち上っていく。


…きっとまふはこの写真を見てわかったんだろう。


ある程度のことが。


いつだったか、彼も過去にそういう被害を受けたと人づてに聞いていた。


…だから余計、知って欲しくなかったのに。










ついに湯気も立たなくなった頃、まふの息遣いが聞こえた。




「単刀直入に言うね、」


「う、ん」


「これは、そういうことだよね?」




ユラユラ揺らぐまふの瞳は、肯定しないでくれとも、正直に話してくれとも言っているようだった。


…どうしたらいいんだろう。


私じゃ決められない。




ギュッ




下を向いて、自分の手を握る。


すると、前に座っていたまふが椅子から立って、写真から目をそらすなというように、私の視界にそれを入れた。




「…迷惑だなんて言わないから、正直に話して。


僕だってこれを見れば何となくわかるよ。

けど他に何があったか教えて。」


「まふ、」




上を向けば、優しく、ね?って言う彼がいた。


きっとこんな話聞きたくないはずなのに。




「わかった、」




もう、頷くしかなかった。


彼に頼らないと、私の精神が持たなかったんだ。





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りりな - をんぬさん» こんなに「お互い様」という言葉が似合う状況があったとは…!!(黙 (2018年3月29日 14時) (レス) id: 44385e2a4f (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - りりなさん» コメントありがとうございます!!おおおそう言っていただけて嬉しいです!頑張ります!(遅寝はお肌の大敵ですよ…!!と言いつつ今2時ですね…) (2018年3月29日 2時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
りりな - コメント失礼します!キュンキュンと泣けるのと色々あって最高です!更新楽しみに待ってます!(こんな時間にコメントをする奴。現在時刻朝1時21分) (2018年3月23日 1時) (レス) id: 44385e2a4f (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - なおみさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです…!!ありがとうございます!頑張ります! (2018年3月22日 7時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
なおみ(プロフ) - 泣きました。゚゚º(゚´ω`゚)º゚゚。 これからも楽しみにしてます!! 更新頑張ってください! (2018年3月16日 16時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:をんぬ | 作成日時:2018年1月21日 20時

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