まふまふの彼女（続）

彼女。109 ページ12

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無事にまふの風邪もひいて、ついに楽しみにしていた旅行当日。


ちょっと遅めに家を出て、夕方についた。




「うわぁ〜！！」


「凄い…っ！」




まふが予約してくれた旅館にチェックインして仲居さんに部屋に案内してもらい襖を開けると、バッと広がる和室と畳の匂い。


手前には２つの座椅子が机を挟んで置かれていて、奥にはもう１つの襖。


その奥を開けると広がるのは、和室と障子の窓だった。


和室の端には布団が畳まれている。




ｽ-ｯ




「綺麗…。」


「わっ、凄いね！」




障子の窓を開けば、青く生い茂った松の木、その左下には和を感じさせる日本庭園がある。


私の声を聞きつけて、荷物を置いたまふも側に来て窓を覗き込んだ。




ﾎ-ｯﾎｹｷｮｯ




「今の聞いた？！」


「聞いた！！ホケキョだって！！」


「鶯ね、」




ほーほけきょ、ってさっきの鶯の声マネをするまふを見て、つい笑ってしまった。





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ﾋﾟﾁｬｯ




「ふぅ〜…。」




この旅館には温泉がある。


ここら辺では有名だと、まふから聞いた。


そう言われるだけあって温泉も綺麗。


部屋と同じように灯りは暗めで、落ち着いた雰囲気が漂っている。


温泉に入るには早めの時間だからか、他の人はほとんどいなかった。




…あぁ〜、気持ちいい。




30分ほど浸かって、のぼせる前に温泉を出た。





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