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振り返ると、数人の男が周りを取り囲んだ。

 「捕らえろ。決して殺すな。」

 一人が叫ぶ。




 一斉にかかってくる男たちを次々に切り捨てる。

 最後はこの男、先ほど声をあげていた男だ。見るに、それなりに腕は立ちそうで、負ける気はしないが今の状態では厳しい戦いになりそうだった。







 そう考え、時間稼ぎに話かけてみる。

 「何故殺さない?」

 男が答えた。




 「取引だからな。」

 「取引?」

 「ああ、そうだ。我々の主は、お前の里の内通者と取引をした。『秋山の里を滅ぼすのに手を貸す代わりに、ある女鬼を生け捕りにし自分の元へ連れてきてくれ』とその女鬼がお前だ。」




 
 「なっ…」

 (裏切りがあったのは知っていた。けれどまさかそんな理由で…)






 「その者の名は?」

 「ふっ‥‥‥今から連れて行ってやる。楽しみに待っていろ。その者の名は…」







 その名を口にすると同時に、彼の首は地に落ちた。

 その前に立つと、私は空を見上げた。


(あいつが…そうか、あいつか。あいつが私達の里を売り、蓮を殺した。・・・・・許さない。)









 そこで私は限界を迎えた。血まみれの体はもう鉛のようで、動く気力がない。

(蓮の仇を取りに、行かない、と‥いけないのに…)

 そうは思っても体が動かず、ドサっと音を立てて地面に倒れこんだ。







(蓮がいない世界で生きても何の価値もない。でも、仇を取るまでは・‥‥)



 そこで私の意識は途切れた。
 

新選組屯所にて→←序章



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Maple?(プロフ) - ほっちさん» 読んで頂きありがとうございます!ミスの指摘ありがとうございます。重大な見落としでした……時間が出来次第訂正させていただきます。 (2021年9月20日 11時) (レス) id: 2807811a98 (このIDを非表示/違反報告)
ほっち - 素敵な作品で楽しく読ませていただいています。ひとつ気になるのが新撰組がいたのは京都では無いでしょうか? (2021年9月17日 17時) (レス) id: 9c174154d3 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 久しぶりです。。斎藤さんとはもう会えないの??かしら? (2021年6月13日 2時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - こんにちは。分かりました。楽しみにしています。 (2021年5月16日 11時) (レス) id: 642b16c0b9 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 先がとても気になります。 (2021年4月29日 15時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:明風瑠 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年2月11日 8時

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