中原家の反抗期【中原中也】一学期！

浴衣 ページ27

「いっ！痛い痛い痛い！姐さん締めすぎ！」








「何を言っておる！去年帯がきついというから緩めてやったのに途中で解けたと帰って来たじゃろうが！」







「だからって締めすぎだよ！」









「このくらいで良いんじゃ！じっとしておれ。」





もう八月も後半戦に入って来た。

今日は近くの神社であるお祭りに友達と行くことになっているのだ。
今年は受験で塾に忙しい子も多く、なかなか遊べなかったから最後にと会うことになった。





「…よし、出来たぞ。」





最後に姐さんは簪を頭に刺してそう言った。






「有難う。」




今年の浴衣は
薄い水色の生地に赤い金魚が泳いでいる柄だ。




私は小さい頃から金魚の絵が入った浴衣が好きで、毎年選んでいる。





「車に気をつけてな！変な輩に絡まれたらすぐにいうんじゃぞ！」








「分かってるよ！行ってきまーす！」



______________




「ごめん遅れた！」







「おっそいA！もうみんな揃ってるよ？」




神社の鳥居のところで待っていたクラスメイト五人、私を入れて六人だ。

女子三人、男子三人。






「中原も来たし、さっさと行こーぜ。」









「うん！」

過保護→←ハンバーグ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す