お客さんが9人 ページ13
〇月〇日。
「2人とも！聞いてくれ、新しいバイトの子が増えるよ！！」
バイト先へ来て、早速揃ったと思えば急に店長が放った言葉は私にとって驚きしかなかった。
あんなに喜んでいたのはプロポーズが成功したのではなくて、新しいバイトの子が来るから…。
少し面白くない、と思いつつだが店長さんの話を聞く。
「面接した時もいい子そうだったし、きっと君達の負担も少しは減るよ！」
『良かったですね、佐藤さん』
「……そーだね、いい子だといいね！」
「という訳で、報告終了！今日も頑張ろうね」とにこやかにそう店長が合図を告げると、私達はまたレジに入る。
佐藤さんが少し浮かないような表情をしていたように見えたのは私の見間違いなのだろうか。
少し心配になりつつも、私はレジの仕事を続けていた。
小学生が漫画を買おうとしていたり、帰り際のサラリーマンが弁当を選んでいたり、小さい子供がお菓子を選んでいる。
こう見てみれば、変わらないただのコンビニだなー…と実感する。
最近はどうもキャラの濃いお客さんが多い気がする。
暫くレジをしていると、髪のカラフルな方がいらっしゃった。
オレンジかぁ、なかなか明るい色してるなぁ。
学生さんっぽいが、どうも落ち着きがないような気がする。
「んん…、ペンと紙はどこだ…？」
どうやらペンと紙を持っていないらしく、店の内をぐるぐると回っている。
何周か回った所、ペンと紙を見つけたらしくとても美しい笑顔をした後、私のレジへと来た。
『………あ、月…なが、レオ？』
「ん？」
顔をよく見てみると、この前の雑誌にいた人が目の前にいる。
美形すぎてびっくりしたのだが、雑誌とは違い学生らしさが出ている。
『…ぁ、いえ。
合計は__円です。』
一人でつぶいていた言葉が彼の耳に入ったようで、先程の言葉の内容を消しつつもにこりと笑い、お釣りと商品を渡す。
「…聞き間違いだったらあれだけど、俺達のファンなら嬉しい。
これからもよろしくな」
先程の落ち着きのないような表情とは違い、なんだろう。例えるならばアイドルモードの彼がそう言った。
彼り際ににこりと笑ってくれたのだが、美少年はきちんと見慣れていない私はすぐに顔を背けた。
改めてアイドルの凄さをわかった１日になった。
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風鈴(プロフ) - 月野さん» わ、そうでした…。うっかりしてました！すみません。わざわざコメントありがとうございます、直しますね！ (2017年1月11日 21時) (
レス) id: 4377e4976a (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - 定員ではなく、店員ではないでしょうか・・・？ (2017年1月11日 21時) (レス) id: cfb2e2d00f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鈴 | 作者ホームページ：http://twitter.com/fuurinn_ume_58
作成日時：2016年12月31日 13時
