【あんスタ】アンティークとマリオネット

人形が９。 ページ11

「あ、あの...っ」





『！？』





いきなり話しかけられたAは驚いたのか、ビクッと体を揺らし、本当の人形のようにｶﾀｶﾀと後ろを向いた。




「あ、すいませんっ！驚かせちゃいましたね...

えっと、僕は創と言います
急に話しかけちゃってすいません...」





彼女は少し驚きながらも彼を見ていくと、創が持っていた紅茶に目が入った。


今思えば紅茶のいい香りがガーデンテラスに漂っていた。




『...その紅茶、貴方は新しく入った紅茶部の人？』




「あ、はい！
...という事は貴方も紅茶部なんですか...？」





少し話し出した様子を見た英智はこっそりと２人に近づき...。



「わっ！」




『「！？」』


と２人を驚かせた。




「いやぁ...久しぶりに脅かしたのだけれど、意外と楽しいものだね...♪」



ふふっ、と微笑む英智。
その表情はまるでまだ幼い子供のようだった。




『英智、貴方も渉みたいに驚かすのが好きになったの...？

本当、神出鬼没ね...』



「そう言う君だって昔は僕と敬人を驚かせたりしていたじゃないか...」




『それは昔の事でしょう...！？』




仲がよさそうに話す２人を見て、少し疑問を抱いたのか、創は英智に質問をした。



「会長さん、その方とお知り合いなんですか？」




「あぁ、彼女はね___



僕の幼馴染みの1人であり、そしてこの学院唯一の女の子だよ」



彼はにっこりとした笑みをして、創にそう言った。

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