◇◆ Have a sweet time ◆◇ (ページ10)

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◇◆５◆◇ ページ10

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人生で一番頑張った

初試合

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結果は、３位

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周りは「未経験者が半年でこの成積は凄い」だなんて言うけど

私は全然嬉しくなかった

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１番とらなきゃ、意味ないもん

そうじゃなきゃ、先輩に私の想いだって、ちゃんと伝わらない気がしたから

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「........、やっぱ....、無理、だったのかな。新参者が、いきなり優勝、だなんて」

ナナ「A...」

背中をさするナナの手のぬくもりに、我慢しきれなかった涙がポロポロと頬を伝う

「......はあ、....、もう、好きになるの、やめようかなあ、」

俯いたまま首にかけたフェイスタオルの端で顔を覆って

叫びたくなる気持ちを必死で抑えたら

背中のぬくもりがふっと消えて、ナナが「A、....顔あげて、ちょっと」って私の肩を揺すった

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「え？」って後ろを振り返ったら、夕陽で照らされた櫻井先輩が

柔らかな風の中で微笑んで立っていた

翔「ごめん、....ちょっと佐々木借りていい？俺、こいつと話あるから.....先、コーチのとこ戻ってていいよ」

ナナ「あ、はい、わかりました....。じゃあね、A？先行ってるよ？」

私にしか聞こえないくらいの声で「頑張って」って言ったナナ

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もう試合終わっちゃったのに、どう頑張れっていうの？

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夕暮れのベンチ

私と、先輩の２つの影

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ゆっくりとかたっぽの影が私の影に近づいてくる

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翔「お疲れ。３位、すげーじゃん」

「.....ありがとうございます」

翔「....嬉しくねーの？」

「....嬉しい、ですよ？」

翔「バレバレだわ(笑)バーカ」

あははって笑って私の肩をツンツンしてくる先輩

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頭の中は『告白できない』ことへの哀しさと

自分で決めた目標が果たせなかった悔しさで埋まっていた

翔「........佐々木？」

「.....っ....、...」

ほら、そうやって私の顔を覗き込む仕草

私が先輩に恋に落ちた、あの時と同じだ

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