◇◆ Have a sweet time ◆◇ (ページ9)

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新人戦当日

いつもはボール拾いや雑用ばかりの１年生に与えられた

私たちがはじめて輝ける舞台

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「ここにいる１年生みんな倒してやる！」って

さっきまで本気でそう思ってたのに....

サークルの先輩たちがぞろぞろとベンチに座りはじめた

その群れの中にいる櫻井先輩を私の瞳が捉えたら

急に足がすくんだ

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「ナナどうしよう、....私、....緊張で吐きそう、....」

ナナ「さっきまであんなに意気込んでたのに！ちょっと、大丈夫！？」

「だめ....、ちょっと水、飲んでくる....」

ナナにそう告げて、選手待機場所から離れて

自分の鞄が置いてある応援ベンチにいくと

ふ、と櫻井先輩と目があった、気がした

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「あ、.....櫻井先輩、おはようございます」

翔「おはよう、佐々木」

この試合に勝ったら、私、先輩に告白するんだ.....

自分で決めたことなのに、信じられないくらいのプレッシャーに押しつぶされそうで

先輩の顔をまともに見ることもなく、俯きがちに鞄の中からペットボトルを取り出した

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翔「..........今日は、言わないんだね」

「え？」

翔「.......『好きです』って」

「...あ.....、」

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いつもなら相手が黙ってても「好きです！」って言うのに.....

緊張で死にそうなところにもってきて

先輩から「言わないの？」だなんて......嬉しくて、苦しくて、....思わず泣きそうになった

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翔「......まあそんなこと言ってる場合じゃねーか(笑)」

ははって笑いながら私を見つめる先輩

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先輩から話しかけてくれるなんて.....こんな幸せなこと、ないのに

幸せすぎて、どうにかなりそう

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グッと涙をこらえた私の頭にふわりと大きな手のひらがのって

翔「ちゃんと見てっから。.....練習の成果、期待してるよ？」

先輩が歌うように優しく囁いて、そのままベンチへ戻った

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ベンチに戻っていく背中に

「やっぱり、大好きです」

って心の中で叫んだ

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