◇◆５◆◇ ページ29
智「A、ノートみして」
「無理です」
智「あ？てめー誰に向かって口聞いてんの？」
「大野智くんですよね？存じておりますけどもなにか」
智「.....あとでぶっ殺すから、まじ覚えとけよ」
.
普通の学園ドラマじゃ成り立たないような会話
.
私の友達はみんな私のことを心配してくれるし
学校中の人たちが「大野の隣の席の女は、下僕にされてる」だなんて噂まで広まっている
あながち、間違ってもないんだけど
.
ただ、ひとつだけ変わったことがある
あの日を境に大野くんは
けだるそうにしながらも、ちゃんと毎日学校に来るようになった
.
翔「じゃあ、大野、これ解いて」
智「あー？なんで俺なんだよ、こいつにやらせろ」
翔「佐々木さん？」
智「そーだよ、みりゃわかんだろ。こいつ脳みそおかしいからおベンキョーさせた方がいいよ(笑)」
「大野くん！！」
智「ねー？佐々木サーン？」
.
櫻井先生への当たりは、相変わらず凄いけど.....
でも、途中で消えるようなことはしなかった
少なからず、私が学校にいく日は。
.
.
バレンタインデーの日
日直は私と大野くんの日で。
放課後、私「ひとりで」書いた日直日誌を「ひとりで」職員室に持って行こうとしたら
すごい顔つきで大野くんが私の腕を掴んだ
智「どこ行くんだよ」
「日直日誌ですけど！！誰かさんが手伝ってくれなかった日直日誌を届けにいくところですけど！！」
智「お前そんな俺と喧嘩してーの？ブチ切れ寸前なんだけど」
「......さようなら」
イラついた顔に対応するのもめんどくさくなって
黙ってすり抜けようとしたら
グッと背後から腰を引き寄せられた
.
智「話聞けって」
「.........」
智「A」
大野くんは、とってもずるい
私が大野くんのこと、きっと好きってわかってて
わざと甘く、私の名前を呼ぶんだから
.
「、冗談でもこういうことしないでください」
智「........」
「私、ヤンキー嫌いなんです」
.
そう言ってから、彼の方へ振り返ったら
.
信じられないくらい傷ついた顔をした大野くんが
情けなく眉をさげて笑った
.
智「俺みたいな人間嫌いなんだぁ、知らなかったわ」
「..........」
智「今までいろいろ迷惑かけて悪かったな、けどもう関わること二度とねーから」
「.....、」
智「てか、.....もう俺から関わんねーようにすっから(笑)じゃあな」
ぴしゃりと音を立てて閉められた教室のドア
.
痛む胸を押さえたら、涙が出てきた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 399人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：結嘉 | 作成日時：2016年2月21日 16時
