【刀剣乱舞】カ ミ カ ク シ

四十八本。white day. ページ48

__注意。


・咲さんがまだ壊れてない。


・なので狩奈は
《見習い》と呼ばれている。


・三日月さんもまだ正常。


・真名はバレてない。






このお話はバレンタインに
Aちゃんがチョコをあげた程で進みます。










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「見習い殿ー！」






モフ、と背後から突っ込んできた人……いや付喪神


彼は私が手に持っているものを
理解していないようだ。










「……あの、墨が溢れるんですけど……」






だから離れてください、と制す。





これは咲さんに頼まれた墨だ。

何でも短刀達が悪戯したがために
墨が部屋にあるのでは足りなくなったらしい。








「……それは申し訳ないことを……」


「あ、いや、そこまでじゃないんで大丈夫です」









実際人使いが荒いから
ちょっと多めに入れてきた。





もちろん、咲さんに墨をぶっかけるために。














「……そういえば私に何かご用でしたか？

小狐丸さん」






そうだ、確か彼は咲さんじゃなくて
見習いと呼んでいた気がする。










「そうでした。


本日は
《ほわいとでぃ》と呼ばれる日だそうですね」






……ああ、ホワイトデーか。





発音がちょっと違ったからわからなかった。


















「ああ、ホワイトデーは今日ですね。






それがどうかされましたか？」









「……いえ、特に意味はないのですよ。


ただ周りのものがそわそわしていたもので」










彼の周りの者って言えば

三日月さんと、今剣と……鳴狐……？










……いや、広間の方かな。

広間だったらほぼ全員か。














「……そうですか。


ホワイトデーとはいわば
バレンタインデーの男女逆転ですからねえ……」







面倒くさいったらありゃしない。


まあお菓子を作るのは好きだから
よかったんだけども。






咲さんに半分以上食べられた時は泣こうと思った。














「……という事は

男性から女性に何か差し上げる日、
という事でしょうか」






「一般的にはそうですね」









一般的には、ね。















そして墨を届けるために小狐丸さんと別れ


咲さんの部屋に入った瞬間に
墨をぶちまけた。

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