【刀剣乱舞】カ ミ カ ク シ

よんじゅうよんほん。 ページ44

ハンカチで止血する。




あんまり怪我とかしたことないから
上手くできなくてぎこちなかったとは思うけど















何とか血は止まった。










__まあ、ハンカチは汚れちゃったけど。












「__この布……」




「ああ、いいんです。

どうせ洗えば血汚れなんて落ちますから！」










そう笑ったはずなのだけど
その人の顔はあんまり明るくない。














「……何故、足が動かないんだい？」






優しく聞いてくるその人。


私の目を見据えていて
目をそらすことが出来ない。









いや、目をそらしちゃいけない気がした。


















「……よく、わからないんですけど


三日月さんに介抱されてたみたいで……」





多分足を酷く捻ったんですよ、と言うと










あまり納得はしてないようだけど
そうか、と言って引き下がってくれた。













「…やはり三日月が、か」





「…あの、三日月さんのお知り合いですか……？」











そう尋ねると

コホン、と咳払いして













「……石切丸という。


三日月の兄にあたる__」





「じゃあ、お兄さんですね！！」









そう手を握ると彼は目を見開いた。






__何でだろうか。














「__おや、兄上


いらしてたんですか」





「あっ、三日月さん！」










縁側の方から三日月さんがきた。


……どこ行ってたんだろう……。














「ああ、少し用事がありまして。





さて、用事もすみましたし帰りますか」











スッと立ち上がった石切丸さん。


__石切丸って随分古風だなぁ。













その石切丸さんが三日月さんとすれ違った時に
何かを言っていた気がしたけど






また聞こえなかった。












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「__あまり人の子を傷つけてはいけませんよ」





「兄上に言われるまでもない」

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