【刀剣乱舞】カ ミ カ ク シ

５本。 ページ5

眞子さんが


何かの書類を書きながら言う。















「……あんたと同じような経歴の審神者は
少数派だけどそこそこいるわ。






ただ、あんただけは
そいつらと明らかに違う経歴がある」






私はポツリと言葉をこぼす。










「神隠しにあった、ですよね」











彼女は私を横目で見てまた書類に目を戻す。










「……そーよ。


あんたは一度神隠しにあっている。






つまりは審神者になったとして
もし、その神隠しをした奴がいたなら

……言いたいことは分かるでしょう」











……まあ、平たく言えば失踪。






運が悪ければ一生そこから出れないって訳ね。




















「……でもそれが眞子さんの養子に
なるのとなんの関係が……？」







「これが結構大事なのよねー」














と、眞子さんがカツカツと
ヒールを鳴らしながら歩いてきた。

そして先程まで書いていた紙を
私の眼の前に差し出した。














「養子に入るってことは名字が変わるわよね。



すると今まで知っていた名前では
神隠しが出来なくなるってわけよ。











ま、そこそこ位の高い奴らなら下の名前だけでも
神隠し出来ちゃうけど応急処置ってことで」















これ応急処置なんだ、と思いつつ







こんなにしてもらえるなんて

爺ちゃんは改めて凄い人だったんだなと感じた。

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