2本。 ページ2
「……」
とりあえず目頭をグッと摘む。
ゆっくり離してまたさっきの狐を見る。
「……あの、どうかされましたか?」
「……ああ、どうかしてるよ。
私の頭が」
喋る狐という幻覚まで見えてきた。
いや、現実か。
とりあえずフラフラと部屋のベットに倒れこむ。
もう、やめてほしい。
ただでさえたった一人の肉親である
爺ちゃんを亡くしてだいぶメンタルが危ういのに
喋る狐とかさらに笑えない。
「ええと、貴方のお爺様から
伝言を預かっておりまして__」
「それだけ言って帰って」
起き上がる気力がない私は顔だけ狐に向ける。
「えー、コホン。
『A、これを読んでるってこた
俺は死んだんだろうなぁ。
ま、寿命だ仕方ねぇ。』」
待って爺ちゃん何でこんなテンション高いの。
は?
今まで悲しんでた私がアホみたいじゃない。
「あ、まだ続きますね。
『言い忘れとったが
お前は小さい頃に1週間ほど神隠しにあったんだが
きっと覚えてはいないだろう。
今までは俺がいたからそいつらを欺いていたが
俺が死んだ今、お前は無防備だ。
つーことでこれを読んでる
《こりのすけ》に着いていけ。
んで、小さい頃に約束した《さにわ》になれよ』
……だ、そうです」
ここまで質問はないでしょうか、と狐が言う。
いやいや、質問は。じゃないよ。
「……まずこりのすけって何よ!?
こんのすけでしょ!!?
しかも神隠しって何!!?知らないわよんなこと!
極め付けに何で今から
《はにわ》にならなきゃいけないの!!?」
そう言いたいことを叫んだ私を狐が一目して
パチクリと瞬きをした。
「__はにわではありませぬぞ!
《審神者》です!さ・に・わ!!」
「知らないわよ!!
はにわだろうがさにわだろうが
どうせあんたのところに
行かなきゃならないんでしょう!!?
……どうせ爺ちゃんも、いないし
行くあてなんて無かったしね」
……まあ、本音を言っちゃえば
神隠しの方が気になるんだけど。
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みんくor帝or校倉造(プロフ) - 佐峅@暹羅さん» 大丈夫ですよ! (2016年3月16日 22時) (レス) id: c43f750a1d (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@暹羅(プロフ) - みんくor帝or校倉造さん» イラスト見ました!ありがとうございます(うふふ)あ、イラスト申請しても大丈夫ですか……?更新頑張りますっ! (2016年3月16日 6時) (レス) id: ae8746a59d (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@暹羅(プロフ) - 悠俚さん» 返信遅くて申し訳ありません!いえいえ、描いてくださろうとしていただけただけで私は嬉しいですっ!昨日は更新出来なくてすみません!本日更新頑張ります! (2016年3月16日 6時) (レス) id: ae8746a59d (このIDを非表示/違反報告)
みんくor帝or校倉造(プロフ) - コソっとtwitterでリプにて絵を送りました((楽しみにしています!頑張ってください! (2016年3月16日 5時) (レス) id: c43f750a1d (このIDを非表示/違反報告)
悠俚(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています!絵が下手なんですいません描けないんです!(´・_・`) (2016年3月15日 7時) (レス) id: ebe9aa6a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐峅 | 作成日時:2016年3月6日 0時